受かる(うかる)
1グループ
▶活用を見る・聞く
1.
試験や審査での合格
人が、取り組んだ何らかの試験や審査の成績によって、ある組織や人からその能力が一定の水準に達していると認められる。
文型
文法
例文
コロケーション
非共起例
解説
誤用解説
類義語・反義語
2.
組織への所属の許可
人が、取り組んだ何らかの試験や審査の成績によって、ある組織からその能力が一定の水準に達していると認められ、その組織への所属が可能になる。
文型
文法
例文
コロケーション
非共起例
解説
誤用解説
類義語・反義語
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全体解説
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トップ
受かる
のコアイメージ
1.
試験や審査での合格
自動詞
初級
★★★
表記
受かる、うかる
人が、取り組んだ何らかの試験や審査の成績によって、ある組織や人からその能力が一定の水準に達していると認められる。
文型
<人>が<こと>に受かる
文法
受身
尊敬
使役
意思
継続
結果・完了
例文
▶
すべての例文を聞く
▶
山田さんが、ついに司法試験に
受かった
。
▶
アルバイトの面接になかなか
受からない
んですが、自分では原因が全く分からないんです。
▶
「伊藤君のお姉さん、何のオーディションに
受かった
の?」「来年公開される映画の、ヒロインを選ぶオーディションなんだって」
▶
大学受験に
受かったら
それで全てが終了というわけでは決してなく、ようやく新たなスタート地点に立てたということに過ぎない。
▶
既に入居審査に
受かっていても
、正式な契約が完了するまでは、当然この部屋への入室はできません。
▶
今の私には、志望校の入試に
受かる
自信など全くない。
▶
「絵馬」と呼ばれる板に、試験や学校に
受かる
ようにと願い事を書いて奉納します。
コロケーション
<こと>に受かる
試験、オーディション、面接、審査、受験
<様態>受かる
絶対(に)、何とか、やっと、ようやく、ついに
<こと>で受かる
独学、現役、推薦入試、一般入試、後期試験
非共起例
<こと>に受かる
王さんがTOEIC
に受かった
。
王さんがTOEIC
で800点取った
。
ジョンさんが
日本留学試験
に受かった。
ジョンさんが
日本語能力試験N1
に受かった。
▶
語義1の必須項としての「<こと>」には、合格か不合格かが明確に把握できるような試験や審査を表す名詞(句)が入る。したがって、「TOEIC」、「TOEFL」、「日本留学試験」、「センター試験」など、合格か不合格かという結果が出されるわけではなく、その成績が点数(スコア)として提示されるようなタイプの試験や審査を表す名詞(句)は、必須項にはならない。
解説
▶
語義1での「試験や審査」は、「入学試験」、「オーディション」、「(入社試験での)面接」など、合格か不合格かが明確に示されるようなタイプのものに限定される。また、「ある組織や人(試験官、面接官など)」から「一定の水準に達していると認められる」能力には複数のケースがある。例えば「入学試験」は、基準としての点数以上の点数を取ったことで、その学校に入学できる能力があると認められるケースである。また「(映画のヒロインを選ぶ)オーディション」は、その映画でヒロインを演じるにふさわしい適性があると認められるケースである。なお、話し言葉を中心とした柔らかい文体で「受かる」が用いられることが多いのに対して、書き言葉を中心とした硬い文体で「合格する」が用いられることが多い。
誤用解説
▶
「受かる」を可能の形にする場合、通常、「受かれる」という形ではなく「受かることができる」という形を用いる。(この点は、語義2も同様である。)
弟は、5年目にしてようやく司法試験に
受かれた
。
弟は、5年目にしてようやく司法試験に
受かることができた
。
類義語・反義語
類義語
合格する、通る
反義語
落ちる
2.
組織への所属の許可
自動詞
初級
★★★
表記
受かる、うかる
人が、取り組んだ何らかの試験や審査の成績によって、ある組織からその能力が一定の水準に達していると認められ、その組織への所属が可能になる。
文型
<人>が<組織>に受かる
文法
受身
尊敬
使役
意思
継続
結果・完了
例文
▶
すべての例文を聞く
▶
小川さんは、第一志望の国立大学に後期試験で
受かった
。
▶
私も絶対に、両親の母校に
受かりたい
と思っています。
▶
いくら有名企業に
受かっても
、そこでやりがいのある仕事に巡り合えなければ意味がない。
▶
「鈴木君がまさか現役で医学部に
受かる
なんて、思いもしなかったよ」「鈴木君、ああ見えて、きっとものすごく努力してたんだよ」
▶
彼女が希望する大学に
受かろう
が
受かる
まいが、私には関係のないことだ。
▶
日々死にもの狂いで頑張っている息子を何とか志望校に
受からせて
やりたいが、私にはただ祈ることしかできない。
コロケーション
<組織>に受かる
大学、高校、志望校、会社、医学部
<様態>受かる
絶対(に)、何とか、やっと、ようやく、ついに
<こと>で受かる
独学、現役、推薦入試、一般入試、後期試験
解説
▶
語義1では、試験や審査の成績によって、能力が一定の水準に達していると認められるということが特に焦点化されるのに対し、語義2では、その結果として、試験や審査を実施した組織(学校や会社など)への所属が可能になるということが特に焦点化される。したがって、語義2では、試験や審査を表すニ格名詞(句)は文中に現れず(語義1に比べて背景化して)、所属することになる組織を表すニ格名詞(句)が必須項となる。
誤用解説
▶
語義2では語義1と異なり、「<こと>(試験や審査)に」という項は共起しない。
井上さんは
志望校に試験に
受かった。
井上さんは
志望校に
受かった。
井上さんは
志望校の試験に
受かった。
類義語・反義語
類義語
合格する、通る
反義語
落ちる
受かる
の全体解説
各語義の解説をご覧ください。
▶全例文を聞く
previous
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next
stop
mute
max volume
repeat
shuffle
full screen
コーパス
アニメ
慣用表現
複合語
語義
1
<こと>に受かる
◆
私の友人は予備校に行かずに
司法試験
に受かりました。
(Yahoo!知恵袋, 2005, 資格、習い事)
◆
アコねぇ、プロダクションの
オーディション
に受かったんだよ。
(福沢諭著 『ザ・フィリピンパブ嘘』, 2003, 673)
語義
2
<組織>に受かる
◆
いまになって考えてみれば、これが下積み時代だった。 けっきょく、どこの
大学
にも受からなかった。
(斎藤文彦著 『ちゃんと元気なトーキョー・ピープル』, 1999, 281)
語義
1
▶
「絵馬」と呼ばれる板に、試験や学校に
受かる
ようにと願い事を書いて奉納します。
種類
意味
複合動詞 V1
受かり続ける、受かり始める、受かりだす、受かりかける、受かりまくる
複合動詞 V2
受かりやすさ、受かりにくさ
受かる
(1グループ)の活用
▶活用を聞く
アクセント型
起伏型
辞書形
う
か
る
ない形
うか
ら
ない
~なかった
うか
ら
なかった
ます形
うかり
ま
す
~ません
うかりま
せ
ん
~ました
うかり
ま
した
~ませんでした
うかりま
せ
んでした
~とき
う
か
るとき
ば形
う
か
れば
意向形
うか
ろ
う
て形
う
か
って
た形
う
か
った
可能形
―
受身形
―
使役形
うから
せ
る
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