通じるのコアイメージ

1.二地点の接続自動詞初級★★★
表記通じる
二つの場所が通路で接続する。
文型
<通路・場所>が<場所>に[へ、と、から]通じる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
すべての道はローマに通ず
A市とB市が新しいトンネルで通じた
この村は、かつて一本の細い獣道によって隣の村と通じていた
犯人は厨房の奥にある外に通じる扉から逃げて行った。
「この先はどこにも通じていないようなので、引き返しましょう」
ホテルの北側を隣のレストランに通じさせるための工事を行っている。
コロケーション
<通路>が
道、トンネル、扉、階段、エレベータ、鉄道
<場所>が
街、部屋、階、道路、建物、北側
<場所>に[へ、と]
街、部屋、階、道路、建物、北側
<場所>から
街、部屋、階、道路、建物、北側
<通路>で[によって]
道、トンネル、扉、階段、エレベータ、鉄道
解説
別の場所へ至るための通路が存在する状態を表す。類義語「通す」は、その通路を作る過程に焦点を当てているのに対し、「通じる」は2つの地点がつながっている状態に焦点が当たっている。また、「通る」はすでに存在する通路を通過する意味となる。
主語となるのは通路と場所であるが、通路を主語とする場合、少なくとも起点か着点のいずれかの場所を示す必要がある。
「この道は、隣の町に(隣の町から)通じている」
場所を主語とする場合、二地点を結ぶ通路を[で、によって]で示し、同時に接続先となる場所も示す必要がある。
「この村は、かつて一本の細い獣道によって隣の村と通じていた」
同じ意味で使用する他動詞用法「A市とB市にトンネルを通じた」のような形も稀に見られる。
類義語・反義語
類義語通る、通す、つながる
反義語


2.二地点間の移動自動詞初級★★★
表記通じる
二地点を接続する通路を流動物が移動する。
文型
<流動物>が通じる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
インターネットで資金を募り、遠く離れた村に電気を通じさせる事業を起こした。
都市ガスが通じていない場所は、未だにプロパンガスを使っている。
機械の中の電子回路を電流が通じている
強風で止まっていた長崎線の電車が、先ほどようやく通じた
どんな頑固な便秘もこの薬を使えば必ず通じるようになる。
地震の影響で家族に電話が通じなくて心配した。
コロケーション
<流動物>が
電気、水道、電話、電流、電車、大便
<人>と[から、に、へ]
<場所>と[で、に、へ、を、まで]
解説
語義2では二地点を移動するのが人以外のもので、「電車」のように目に見えるものと、「電流」のように目に見えないものがある。いずれの場合も無秩序に動くのではなく、起点と着点の決まった地点間を移動する。
語義2の「電車」の場合は、すでにある路線を流動体としての電車が移動するイメージで、語義1の「線路」の場合は、電車が通るための通路を新たに作るイメージである。
5つ目の例のように、移動する流動物が表されない例もある。
自動詞と同じ意味で使用する他動詞用法「回路に電流を通じた」のような形も稀に見られる。
類義語・反義語
類義語通る、通す、つながる
反義語


3.思考の移動自動詞中級★★
表記通じる
自分の言葉や考え、意思が相手に理解される。
文型
<言語・意思>が通じる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
「私の英語、ちゃんと通じてる?」「大丈夫、よくわかりますよ」
あの人は真面目すぎて、冗談が通じない
神様に願いが通じて、大学に合格できた。
多国間で貿易協定を結ぶ場合、まず話が通じそうな国から交渉を始めるべきだ。
自分が一生懸命やったことが相手に通じた時、人は満たされた気持ちになる。
言語が違っても漢字を使う人同士なら、筆談でどうにか意味だけは通じさせることができる。
コロケーション
<言語>が
言葉、日本語、英語、中国語、韓国語
<意思>が
話、冗談、願い、意味、理屈
<人>に
相手、あなた、国、神様


4.裏のつながり自動詞上級
表記通じる
他人にわからないように公言できない相手と関係する。
文型
<人・組織>が<人・組織>と[に]通じる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
A子は仲間のふりをして、実は意地悪グループのB子と通じているのではないかと疑っている。
敵国に通じさせていた我が国のスパイが何者かに暗殺されてしまった。
出世のために人事部長と通じようと思い酒の席で話し掛けたが、変な目で見られただけだった。
医者が暴力団幹部と通じ、偽の診断書を作成していた。
公表前の新製品がライバル会社に漏れたのは、我が社に通じる者がいるからだろう。
「3丁目の田中さんのご主人、鈴木さんの奥さんと通じているらしいわよ」「うそー!」
コロケーション
<人>が[と、に]
田中さん、太郎、彼、山田部長、開発者
<組織>が[と、に]
日本、ライバル会社、外部、改革派、軍
解説
6つ目の例のように、通じている者が男女の場合、社会上の関係があるという意味だけではなく、肉体関係があるという意味を含むことがある。


5.特定分野への精通自動詞中級★★
表記通じる
特定の分野のことをよく知っている。
文型
<人>が<情報・分野>に通じた[通じている]
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
山田さんのおじいさんは生まれてから80年以上ずっとここに住んでいるので、この地域のことにだれよりも通じている
深夜の人の少ない時間帯に犯行が行われたことから、内部の事情に通じた者の犯行との見方が有力である。
「来月の環境セミナーでその道に通じた専門家に講演をお願いしようと思うんだけど、だれか知らない?」
外国文学に通じさせようと、子どものために有名作家の全集を購入した。
情報に通じたベテランの記者でさえ、T氏が大統領選に勝つことは予想できなかった。
私はパソコンが苦手なので、パソコンに通じた友だちがいると、何かの時に心強い。
コロケーション
<情報>に
事情、情報、内情、地域のこと、機微
<分野>に
パソコン、哲学、経済学、文学、その道
解説
人の知識や能力を表すため、「通じている」「通じた」の形で形容詞的に使うことが多い。


6.社会的認知自動詞中級★★
表記通じる
実力や知識が他の人や社会に認められる。
文型
<人・能力・方法・言葉>が通じる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
将来の夢は世界に通じるアーティストになって、世界中でコンサートを開くことだ。
時代が変わり、これまでの古いやり方は、今の時代には通じないようになった。
日本では有名でも、ハリウッドで通じる映画監督は一握りもいない。
地元の中学では1、2を争うテニスの実力を持っていたが、高校では全く通じないことにショックを受けた。
この小さな町工場から世界に通じる技術が生まれた。
そんな幼稚な嘘は、大人には通じないよ。
stairsえ、通じない方言ってどんなの?
コロケーション
<人>が
私、彼、山田選手、田中監督
<能力>が
実力、知識、語学力、技術
<方法>が
やり方、方法、手段、手法、アプローチ
<言葉>が
嘘、はったり、言い訳、言い分
<社会・環境>で[に]
世界、ハリウッド、別の国、高校、現代
解説
「嘘[はったり]が通じる」は語義3に近いが、これらは言葉の内容が相手に理解されるかが重要ではなく、嘘やはったりが嘘やはったりとして機能するかが重要であるため、本語義に含んだ。
類義語・反義語
類義語通用する
反義語


7.通底自動詞中級★★
表記通じる
二つの人、もの、ことが見えないところで関係があったり、共通していたりする。
文型
<人・もの・こと>が<人・もの・こと>に[と]通じる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
彼と私は性別も違うし年も離れているのに、通じるところがあってとても仲が良い。
このアルバイトは将来の仕事に通じると思うので、勉強のつもりでやってみようと思う。
食欲は生物が生きて行くために必要なエネルギーを獲得することに通じている
印象的な一場面を写真のようにとらえる浮世絵の手法は、ゴッホに代表される印象派の技法にも通じる
古代都市文明では、ギリシャ哲学や諸子百家など現代に通じる哲学・思想が多く誕生している。
イルカとサメはよく似ているが、実は進化の過程は通じていない
stairsカフェで働くことは自分の夢に通じると思ってここを選んだんです。
コロケーション
<人>が[と、に]
私、彼、ゴッホ、作家
<もの>が[と、に]
絵、日本料理、ケヤキ、作品、サメ
<こと>が[と、に]
考え、技法、思想、仕事、人格、哲学


8.経由自動詞中級★★
表記通じて
人、もの、組織が、他の人、もの、組織を経由する。
文型
<人・もの・組織>を通じて
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
今の恋人とは、共通の友だちを通じて知り合った。
その件については、弁護士を通じてコメント致します。
国際機関を通じ、貧しい国に食糧支援を行う。
遠く離れた場所に直接信号を送ることは難しいが、衛星を通じてなら送ることができる。
ビットコインのような仮想通貨は、銀行を通じないで外国に送金できるので、手数料が安い。
小学生が巻き込まれる交通事故が少しでも減るように、学校を通じて交通安全に関する作文を募集します。
コロケーション
<人>を
彼ら、友人、田中氏、バイヤー、弁護士
<もの>を
衛星、アンテナ
<組織>を
機関、銀行、会社、第3国、WHO
非共起例
<場所>を通じて
 この飛行機は福岡を出発し、台湾を通じて、香港に到着する。
 この飛行機は福岡を出発し、台湾を経由して、香港に到着する。
 宇宙を通じて、信号を送る。
 衛星を通じて、信号を送る。
「通じて」は経由する人・もの・組織を表し、経由する場所に使えない。
誤用解説
「を通じて」の形で使うため、「恋人と出会うために、友だちを通じた」のようには使わない。


9.移動経路自動詞中級★★
表記通じて
情報や流動物が経路を通って別の場所に届く。
文型
<経路>を通じて
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
大統領がテレビを通じて演説を行った。
輸血を通じて病気に感染した。
自分で食事をとることができないので、体につながれた管を通じて、栄養を体内に送っている。
家庭から排出された汚水は河川を通じて海に流れ込んでいる。
インターネットを通じて得られる情報は、正確でないものも多く含まれるので、注意が必要だ。
防災無線を通じて津波が迫っていることが伝えられた。
コロケーション
<経路>を
インターネット、媒体、河川、輸血、管、外交ルート
解説
「を通じて」の形で使う。語義2は移動する流動物自体に焦点が当たるのに対し、語義9は流動物が移動する経路に焦点が当たる。
類義語・反義語
類義語を通して、を通って
反義語


10.手段・経験自動詞中級★★
表記通じて
ある手段を使って実践したり、経験や活動をきっかけに考えや習慣が変化したりする
文型
<活動・行為>を通じて
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
我が国は経済支援などの取り組みを通じて、国際社会に貢献している。
その土地の料理を食べることを通じて、文化や習慣を知る。
学校の図書館では、読書を通じた教育を実践している。
勉強だけでなく遊びを通じて子どもは多くのことを学ぶ。
ボランティア活動を通じて、人のために働くことの難しさを実感した。
海外留学を通じて、自分の国を客観的に見られるようになった。
コロケーション
<活動>を通じて
取り組み、ボランティア活動、留学、経済支援、政策
<行為>を通じて
食べること、考えること、遊び、読書
解説
「を通じて」の形で使う。5、6つ目の例のように、経験するという意味が含まれる場合もある。
誤用解説
 自転車を通じて学校へ行く
 自転車学校へ行く。
 自転車を通じて交通マナーを学ぶ
「通じて」の後に続く動詞は、「学ぶ」「知る」「実感する」のように人の変化を表すものや、「育成する」「教育する」「貢献する」のように、他者に影響を及ぼすものに限定される。
類義語・反義語
類義語を通して、によって
反義語


11.範囲全体自動詞中級★★
表記通じて
影響が場所や範囲の全体に及ぶ。
文型
<範囲全体>を通じて
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
インフルエンザが九州全域を通じて流行している。
彼のここがいいという特別なところはないけれど、全体を通じて好印象を持ちました。
強風のため、九州新幹線は全線を通じて速度を落として運転している。
日本で起きた原発の事故は、全世界を通じて知れ渡るニュースとなった。
建物の耐震工事は学校全体を通じて行いますので、しばらく今の校舎は使えなくなります。
今晩から非常に強い寒気が流れ込み、県内の全域を通じて雪が積もる見込みです。
stairsそういえばニュースでインフルエンザが全国を通じて大流行してるって言ってたけど、鈴木さんのところは大丈夫?
コロケーション
<範囲全体>を通じて
全国、全体、全世界、全域、全区間
非共起例
<場所>を通じて
 インフルエンザが九州を通じて流行している。
 インフルエンザが九州全域を通じて流行している。
特定の場所ではなく、「全体」「全域」「全国」など「全ての」という言葉がないと不自然になる。
解説
「を通じて」の形で使う。
類義語・反義語
類義語を通して
反義語


12.期間全体自動詞中級★★
表記通じて
影響や行為が期間の最初から最後に及ぶ。
文型
<期間全体>を通じて
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
生涯を通じて、飛び上がるほど驚いたことが3つある。
「今日の講義を通じて、何か聞きたいことはありませんか?」
学校の制度が変わり土曜日にも授業をするようになったが、祝日が増えたため年間を通じた授業時間数はそれほど増えてはいない。
この野菜は低温多湿に弱いので、栽培期間を通じ、温度と湿度の管理が重要だ。
年度を通じた我が社の売り上げは、前年度に比べて20%上がった。
あらゆる世代を通じて愛される曲というのは、何か普遍的なものがあるように思える。
コロケーション
<期間全体>を通じて
一生、一年、春夏秋冬、時代、世代、講演、授業
解説
「を通じて」の形で使う。
誤用解説
 朝から夜までを通じて、店に客が来なかった。
 一日を通じて、客が店に来なかった。
 を通じて、店に客が来なかった。
 午前中を通じて、店に客が来なかった。
「一日」「午前中」など一語で時間の幅を示せる表現と使う。


13.心のつながり他動詞上級
表記通じる
人の心が他人の心とつながる。
文型
<人>が<人>と[に]<気持ち>を通じる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
織田と坂井は敵同士でありながら同郷の出であるため、どこで意を通じているかわからない。
互いに話し合うことで、弟の母に対して閉ざしている心を通じさせようと仕向けるのだが、なかなかうまくいかない。
あの人は、首相と気脈を通じた腹心の一人である。
同じ職場の男女が気心を通じ、結婚することはよくある。
かつて被告人と情を通じようとした不届きな裁判官がいた。
天下の形勢を見た諸国の大名が秀吉とよしみを通じ始めたことは、勝家の不満を増すことになった。
コロケーション
<気持ち>を
意、心、気心、情、気脈、よしみ、意思
解説
いずれの表現も慣用的な使い方。「情を通じる」は、単に互いの好きな気持ちを表すだけではなく、肉体関係を表す場合もある。その際「情を」がなくても、同じ意味を表す。


通じるの全体解説 ①今は「通じる」を使うのが一般的だが、古い言い方の「通ずる」「通ず」も見られる。
②「新しい道路が通じた」のように自動詞で使う場合と、「政府が新しい道路を通じた」のように同じ形で他動詞となる場合がある。
③語義8から語義12は主に「を通じて」の形で使う。これらは「を」格をとるが、経由地点を表す「を」なので、自動詞として扱う。構文に関わる文法的な性格が強い。
























▶全例文を聞く
<通路>が
稲刈りの済んだ田を左右にして、一本のが、その森へ通じていました。
(横山理吉著;横山理吉著 『経ヶ岬;イタリア四季春・夏・秋・冬』, 2005, 913)
通りに面して、一階は主として、荷造り場や倉庫となっていて、棟割りごとに階段が外から二階の住宅部分に通じるようになっている。
(栗田勇著 『漂民』, 2001, 913)
<場所>が
福島側、米沢側双方から掘りすすめた隧道が、設計通りに栗子峠の地下で通じたのは、十月十九日の未明のことだった。
(高橋義夫著 『明治耽奇会』, 2002, 913)
<場所>に[へ、と]
これは廊下ではなく、何処か他の建物に通じている地下道なのかもしれない。
(安部公房著 『密会』, 1977, 913)
廊下の突き当たりにドアがあり、そこから、先生の家の裏庭へ通じるようになっている。
(土屋隆夫著 『影の告発』, 2002, 913)
<場所>から
広いフリーウェイが東西南北からアトランタに通じていて、街に近づくと複雑に道がからみあっています。
(吉永小百合著 『吉永小百合街ものがたり』, 2003, 290)
<通路>で[によって]
中庭をはさんで渡り廊下で通じる北側の建物は、田城組長の私邸である。
(大下英治著 『修羅の群れ』, 1984, 913)
<流動物>が
この豪雨の中、島の電気屋さんが点検にまわり今はようやく安定して、電気が通じるようになりました。
(Yahoo!ブログ, 2008, スポーツ)
震災から一週間後、ようやく新幹線が新大阪まで通じたので、この大金を手に、両親に会いに行くことを決めました。
(藤田益啓著 『心のカベ、崩壊』, 2002, 369)
<言語>が
言っている言葉がなかなか通じなくて、かんしゃくを起こしてて泣く。
(木藤亜也著 『1リットルの涙』, 2005, 916)
<意思>が
ネイティブと話すときにも、意味がまったく通じないということはないかもしれません。
(河口鴻三著 『和製英語が役に立つ』, 2004, 834)
<人>に
しかし通訳会社が呼び出されたということは、その英語が相手に通じていない証拠である。
(スーザン小山著 『電話通訳』, 2001, 801)
バートラには、庄助のへたな冗談が通じない。
(司馬遼太郎著 『韃靼疾風録』, 1987, 913)
<人>が[と、に]
ペリシテ人に通じた愛人デリラにその秘密を知られ、髪を剃られて捕まえられ、ペリシテ人の町ガザに連行される。
(ジュリア・クリステヴァ著;星埜守之,塚本昌則共訳 『斬首の光景』, 2005, 704)
一党のなかにに通じた者がいて、福建沿海にいた李魁奇に、勇将病むと密報したのに相違ない。
(陳舜臣著 『風よ雲よ』, 1999, 913)
<組織>が[と、に]
そして上層部の誰かが、外部と通じている」
(本所次郎著 『極道相場』, 1995, 913)
<情報>に
企業合併などで企業間の合意を推進するためには、表面的な事項以上に企業の内情に通じていなくてはいけないからである。
(エズラ・F.ヴォーゲル著;広中和歌子,木本彰子訳 『ジャパンアズナンバーワン』, 2004, 302)
<分野>に
世界の文学に通じることと語学力を身につけることとは不可分であった。
(沢地久枝著 『石川節子』, 1981, 289)
「きみくらいコンピューター技術に通じていれば、ぼくを撮影して、それからフィルムをいじって、ぼくを二十歳も若く見せられるだろう。
(レジナルド・ヒル著;松下祥子訳 『死の笑話集』, 2004, 933)
<能力>が
ただ、ネットビジネスは、松下のブランド力が通じる世界ではない。
(小島清利著 『松下、動く。』, 2001, 542)
<方法>が
「若い時のダイエット法が通じなくなっちゃったのよ。
(林真理子著 『美食倶楽部』, 1989, 913)
<言葉>が
だが、そんな言いわけがハマーンに通じるはずもなかった。
(遠藤明吾著 『機動戦士ガンダムZZ』, 1988, 913)
<社会・環境>で[に]
無名の新人でも、彼に見出されると、世界に通じるアーティストとして名声を得るようになる。
(高橋巌夫著 『永遠の蝶々夫人三浦環』, 1995, 762)
<人>が[と、に]
その孤独で虚しい生き方は、現代人にも通じるものがあるが、作者はそれをさりげなく提示するにとどまった。
(尾崎秀樹著 『歴史・時代小説の作家たち』, 1996, 910)
<もの>が[と、に]
「バッハやベートーベンの作品というのは、ある意味でシェークスピアが残した偉大な作品に通じるけれど、私たちが普段聴いているロックは、むしろジョン・グリシャム。
(Weeklyぴあ, 2003, 一般)
<こと>が[と、に]
このへんはテニスなど、ほかのスポーツにも通じるところがあるような気がしますが。
(Yahoo!ブログ, 2008, Yahoo!ブログ)
「無から宇宙は生まれ、無に帰る」とか「光とともに宇宙は生まれた」など、仏教思想に通じるものを感じた。
(Yahoo!ブログ, 2008, Yahoo!ブログ)
<人>を
この「聖女たちの集い」にゲーテは一七七二年の春、メルクをつうじて紹介された。
(アルベルト・ビルショフスキ著;高橋義孝,佐藤正樹訳 『ゲーテ』, 1996, 940)
<組織>を
このほか、多くの専門的な国際援助機関に対し幅広い協力を行い、国際機関を通じたきめ細かい援助の実施に努力している。
(外交青書, 1990, )
<経路>を
事務所は各地に分散しており、その総務、管理、作業はすべてインターネットを通じ本社が指示することになる。
(温世仁著;及川朋子訳 『中国経済の未来』, 2003, 332)
しかし、こうした外交ルートを通じた交渉と改善策の実行には時間がかかる。
(土屋大洋著 『ネット・ポリティックス』, 2003, 007)
<活動>を通じて
地域住民の皆さんとの協働によるセーフコミュニティの取り組みを通じ、健康で安心・安全に暮らせるまちづくりを進推します。
(広報あつぎ, 2008, 神奈川県)
<行為>を通じて
我が国は,四方を海に囲まれており,昔から豊かな海の幸を利用することを通じ,たんぱく質供給源の確保を図ってきている。
(漁業白書, 1986, )
<範囲全体>を通じて
5 直系親五世同居の家族は後に第二章第四節において説明するごとく東北地方には多少あるが、全国を通じてみれば、かかる家族は家族総数中僅かに一万分の二内外あるに過ぎない。
(戸田貞三著 『家族構成』, 2001, 361)
最後に、この日本と全世界を通じる大激動期、変革期の宰相、トップリーダーに求められる資質と条件は何だろうか。
(内田健三著 『戦後宰相論』, 1994, 312)
<期間全体>を通じて
しかし亜熱帯では、年間をつうじて気温が一定している。
(ナサニエル・フィルブリック著;相原真理子訳 『復讐する海』, 2003, 557)
ここでは,人間の一生を通じた成長と発達の基礎づくりを行う初・中等教育における学習指導要領の改訂の状況について見ていくこととする。
(青少年白書, 1982, )
<気持ち>を
「それほど言うなら、そなたと気脈を通じる者を好きなだけ送り込んで、監視させるがよかろう」
(藤水名子著 『蒼き炎』, 2000, 913)






























え、通じない方言ってどんなの?
カフェで働くことは自分の夢に通じると思ってここを選んだんです。
そういえばニュースでインフルエンザが全国を通じて大流行してるって言ってたけど、鈴木さんのところは大丈夫?
全ての道はローマに{通ず}

意味
物事が中心に集中することの例え
用例
全ての道はローマに通ずかのように、大勢の大学新卒者が大都市での就職を目指す。
意味
あらゆる物事は一つの真理から発することの例え
用例
全ての道はローマに通ずのだから、方法は人によって違っていい。
気脈を{通じる}

意味
密かに連絡を取り合う
用例
敵国と気脈を通じていた我が国のスパイが何者かに暗殺されてしまった。
コーパスからの用例
義光は宇都宮の徳川軍と気脈を通じ、明らかに時を稼ぐ風だった。(岳宏一郎著『群雲、関ヶ原へ』,1994,913)
一脈相{通ずる}

意味
どこか共通するところがある
用例
経営者でも、スポーツ選手でも、成功者には一脈相通ずるところがある。
窮すれば{通ず}

意味
窮地に陥ったときにかえって活路が開ける
用例
会社の経営が行き詰まりいよいよ倒産かというきに窮すれば通ずで、起死回生のヒット商品が生まれた
複合動詞 V1

通じ合う、通じ始める
複合動詞 V2

相通じる
通じる(2グループ)の活用 ▶活用を聞く
アクセント型平板型
辞書形つうじる
ない形つうじない
~なかったつうじかった
ます形つうじ
~ませんつうじま
~ましたつうじした
~ませんでしたつうじまんでした
~ときつうじるとき/つうじる
ば形つうじ
意向形つうじ
て形つうじて
た形つうじた
可能形
受身形つうじられる
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