止める・停める・留める・泊めるのコアイメージ

1.停止他動詞初級★★★
表記止める、停める
動いている人や物事、生理現象に、何らかの力を加えて、その動きや症状をなくす。
文型
<人>が<人・もの・こと>をとめる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
暴風雨の中、外に出ようとする夫をとめた
社長がご自分で車をとめられたんです。
確実にボールをとめてから、シュートをしましょう。
この薬を塗ったら、かゆみはとめられますよ。
店の前にとめてある自転車は誰のですか。
洗濯機をとめて、洗剤を入れた。
コロケーション
<人>が
私、社長、選手、友だち、妻、医者
<人>を
友だち、社員、夫、患者、子ども
<もの>を
車、自転車、洗濯機、ボール、ラジコン
<こと>を
けんか、(ボールの)バウンド、思考、感染、呼吸、ふるえ、痛み、咳、あくび、吐き気、笑い、しゃっくり
<手段>で
手、足、大声、文書、スイッチ、薬
<様態>
なんとか、突然、ゆっくり、しっかりと、確実に、すぐに
非共起例
<もの>を
 コンピューターの電源をとめた
 コンピューターの再起動をとめた
「電源」自体は動きを表すものではないため。「再起動」のように、何らかの動きを表す場合であれば、「とめる」を用いることができる。
誤った共起例
誤った共起例
解説
物理的な動きをしている人や物事および身体上に生じている生理現象に対して、人が何らかの力を加えることで、それ以上その動きや症状がなくなることを表す。
誤用解説
 ジョギングしようと外に出たが、雨が降っていたのでとめた
 ジョギングしようと外に出たが、雨が降っていたのでやめた
「とめる」対象が<人>の場合、それは話者とは別の人物でなければならない。次の例のように、話者とは別の人物(弟)であれば用いることができる。
 弟がジョギングしようと外に出たが、雨が降っていたのでとめた
類義語・反義語
類義語おさえる、おさめる、やめる
反義語うごかす、はなす


2.遮断他動詞初級★★★
表記止める、停める
一方向的な動きをする物事に何らかの力を加えて、その時点・地点の先に進まないようにする。
文型
<人・もの>が<もの・こと>をとめる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
旅行で留守にするので、新聞の配達はしばらくとめてください。
あの大木が川の流れをとめているので、今なら渡れます。
電話料金を払っていなくて、とうとう電話がとめられた
感染をとめようとするなら、外出を禁止すべきだ。
山村への物流をとめていた土砂がようやく除かれた。
時間をとめることは誰にもできない。
コロケーション
<人>が
人々、仲間、客、職員、警官、管理人、編集者
<もの>が
木、荷物、災害、土砂、栓
<もの>を
川の流れ、羊の群れ、血流、音楽、映像、縫い糸、文
<こと>を
流通、うわさ、契約、サービス、作業、感染、痛み、息の根、時間
<手段>で
手、ひも、ボタン、力、薬、指示
<様態>
かろうじて、きつく、しっかり、ようやく、とっさに
非共起例
<こと>を
 彼の一打が、一進一退の均衡をとめた
 彼の一打が、一進一退の均衡をやぶった
 彼の一打が、相手ピッチャーの連続奪三振をとめた
「一進一退」は、動きが一方向的ではない試合状況を表しているため。「連続奪三振」のように一方向的に続く状況であれば「とめる」を用いることができる。
誤った共起例
誤った共起例
解説
この語義は、語義1の、人や物の<動いている>という特徴が<一方向的な動き>へと、より具体化されて拡張したものである。また、<何らかの力を加え>られた結果についても、単に<それ以上動かない>のではなく、<その時点・地点の先に進まない>という特徴に具体化されている。
誤用解説
 仕事をとめて、実家に帰ることにした。
 仕事をやめて、実家に帰ることにした。
言いたいことが<その時点の先に進まない>ことであっても、この例の場合の「仕事」は<動き>ではなく、<所属>や<雇用状態>を指しており、<一方向的な動き>ではない。したがって、「とめる」を用いることはできない。ただし、次の例のように、具体的な作業を表す場合は「とめる」を用いることができる。
 仕事の手をとめて、ちょっと話を聞いてください。
類義語・反義語
類義語ふさぐ、おさえる、さえぎる
反義語ながす、すすめる


3.阻止他動詞初級★★★
表記止める
一方向的な変化をする事象に何らかの力を加えて、それ以上変化しないようにする。
文型
<人・もの・こと>が<こと>をとめる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
老化をとめることはだれにもできない。
みんなでとめよう地球温暖化
社長は大量リストラに踏み切り、ついに経営の悪化をとめられました
茎の成長は摘芯してとめてあります。
病巣の肥大化がとめられているのは、この薬の効果だと言えます。
昔からの悪習が、この地域の活性化をとめているのです。
stairs病気を治したり、進行をとめることはできないんだって。
コロケーション
<人>が
人々、医者、社長、首相、園芸家
<もの・こと>が
薬、治療法、改革、政策、習慣
<こと>を
成長、変化、巨大化、活性化、低下
<様態>
とりあえず、確実に、かろうじて、効果的に、根本的に
非共起例
<こと>を
 何とかして売り上げの浮き沈みをとめたい
 何とかして売り上げの落ち込みをとめたい
「売り上げの浮き沈み」は経営の状態変化を表しているが、一方向的ではないため、この語義としては不自然である。「売り上げの落ち込み」のように、一方向的な変化であれば、「とめる」とともに用いることができる。
誤った共起例
誤った共起例
解説
この語義は、語義2の、<一方向的な動きをする物事>という特徴が<一方向的な変化をする事象>へと拡張したものである。また、<その時点・地点の先に進まない>という特徴も、<それ以上変化しないようにする>という特徴に拡張している。
誤用解説
 好景気のうちに効果的な雇用対策を立てたおかげで、予想された失業率の上昇をとめることができた。
 好景気のうちに効果的な雇用対策を立てたおかげで、予想された失業率の上昇をふせぐことができた。
「とめる」の対象となる事象の変化は、すでに現実として現れているものであり、予想される変化については用いることができない。
類義語・反義語
類義語ふせぐ
反義語すすめる、うながす


4.ふさぐ他動詞初級★★★
表記止める、停める
ある物の内部から出る物事に何らかの力を加え、外に出ないようにする。
文型
<人>が<もの・こと>をとめる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
傷口からの血をとめるために、ひもで腕をきつく縛った。
ガスの火はとめたはずだ。
あふれる涙をとめようともせず、じっと画面を見続けた。
うるさかったから、隣の人に言って、音楽をとめさせた
とりあえず破れたところにテープを貼って、空気漏れはとめてあります。
個人情報の流出はサイバーチームによってとめられた
コロケーション
<人>が
私、医者、管理人、修理業者、消防士
<もの>を
血、火、音、空気、水、情報
<こと>を
出血、流出、噴出、漏れ、漏えい
<手段>で
包帯、テープ、ハンカチ、栓、手、レバー、薬
<様態>
しっかり、ちゃんと、かろうじて、きっちり、軽く
非共起例
<もの>を
 部屋から明かりが漏れるのをとめるためにカーテンをかけた。
 部屋から明かりが漏れるのをふせぐためにカーテンをかけた。
「明かり」や「光」は実体のある「物」とは感じられないため、「とめる」を用いることができない。
誤った共起例
誤った共起例
解説
この語義は、内部にある物が外に出ようとするのを、何らかの手段で出ないようにすることを表す。語義2の<その地点の先に進まないようにする>という特徴が、<内部から外に出ないようにする>という特徴へ拡張した語義である。
誤用解説
 ひもで腕をきつく縛って、傷口からの血をとめきった
 ひもで腕をきつく縛って、傷口からの血をとめた
「とめる」は、内部の物事が少しも外に出ないようにすることを表している。したがって、<完全>を表す「-きる」とともに用いると冗長になる。
類義語・反義語
類義語こらえる、おさえる、ふさぐ
反義語出す


5.固定他動詞初級★★★
表記留める
ある面にある物を重ねて、そこに何かを突き通すことによって、その面から離れないようにする。
文型
<人>が<もの>を<面>にとめる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
先生に無理やり髪の毛をピンでとめられた
奥様、ブローチはジャケットのほうにとめられますか。
母親は息子にシャツのボタンをとめさせた
アスパラガスにはベーコンを巻きつけ、楊枝でとめよう
ズボンの裾は、まち針でとめてあります。
外カバーをとめているネジを外してください。
コロケーション
<人>が
先生、親、店員、奥様、作業員
<もの>を
髪、ブローチ、ボタン、裾、カバー、名札
<面>に
頭、ジャケット、シャツ、食材、本体、壁
<手段>で
ピン、楊枝、まち針、ネジ、縫い糸、釘
非共起例
<もの>を
 パソコン周りのコードをひもでとめる
 パソコン周りのコードをひもでまとめる
「とめる」は、ある面から離れないようにすることを表す語であるため。この例のように、雑多なものを合わせることを表す場合には用いられない。
誤った共起例
誤った共起例
解説
この語義は、ある物体を、ある面に固定することを表している。語義1の<動いている物>という特徴が、この語義では<(固定するまでは)動かすことができる物>と解釈されている。また語義1では、<何らかの力を加える>ことによって、人や物がそれ以上動かないようにすることを表していたが、この語義では、<何らかの力を加える>が、<ある物を突き通すこと>になっている。それによって、ある面から<離れないようにする>という結果を生み出す特徴になっている。
誤用解説
 はがきに切手をとめる
 はがきに切手をはる
この例の場合、「切手」がのりなどで「はがき」と接着していることを表しており、<突き通すこと>による接着ではないため、「とめる」を用いることができない。
類義語・反義語
類義語つける、あわせる、はる
反義語はずす、はなす、とる


6.停泊他動詞初級★★★
表記泊める
人や船に宿泊地を与えて、そこで夜を過ごさせる。
文型
<人>が<人・船>を<場所>にとめる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
無断で友人を寮にとめたら、管理人にしかられた。
母船は沖合にとめてあります。
船長は、船員に船を入江にとめさせた
今晩、社長はお客様をご自宅にとめられるそうです。
山小屋は満員なので、これ以上、登山者をとめようがない。
上陸許可が出るまで、不審船を湾内にとめることになった。
コロケーション
<人>が
私、船長、社長、管理人、職員
<人>を
友人、客、家出人、避難者、旅人
<船>を
漁船、タンカー、不審船、軍艦、ヨット、クルーザー
<場所>に
うち、旅館、小屋、寮、湾内、沖合、入江
<様態>
ひそかに、こっそり、堂々と、とりあえず、無理やり
<期間>
一週間、二晩、今晩、しばらく、当分の間
非共起例
<人>を
 酔っぱらいを一晩、留置所にとめる
 酔っぱらいを一晩、留置所にいれる
「とめる」は、その人をそこで無事に夜を過ごさせようとするものであるため。監視下に置くという意図である場合は「とめる」は不自然である。
<船>を
 この半島沖に漂泊船がとめてあるらしい。
 この半島沖に漂泊船がただよっているらしい。
「とめる」の対象となる<船>は、特定の場所から離れないでいることが必要であり、「漂泊船」のように、コントロールできない船とは共起できないため。
<場所>に
 近くの公園に友人をとめる
 うちの庭に友人をとめる
「とめる」は「屋根がない場所」とも共起できるが、主体である<人>によって安全性が確保できない場所の場合は「とめる」を用いることができないため。
解説
この語義は、対象を<人>と<船>に限定し、それをある<場所>において夜を安全に過ごさせることを表す。これは語義5の<ある面にある物を重ねて、その部分が離れないようにする>という特徴が、<人や船に宿泊地を与える>という関係に拡張している。
誤用解説
 本船は、当局の命令により、しばらく沖合にとめられることになりました。
 本船は、当局の命令により、しばらく沖合にとどめられることになりました。
この語義の「とめる」は受け手の立場から表現することはできない。
類義語・反義語
類義語とどめる
反義語


止める・停める・留める・泊めるの全体解説 各語義の解説を参照。
























▶全例文を聞く
<人>が
飛び出そうとしたビクトルを、セルゲイが止めた。
(高嶋哲夫著 『スピカ』, 1999, 913)
中村俊が小さく出し、遠藤が止めたボールを中村俊がシュート!
(Yahoo!ブログ, 2008, スポーツ)
<人>を
なんとか二人を止めなくてはいけない、それも疑いを起こさせないような方法で。
(シドニィ・シェルダン著;天馬竜行,紀泰隆訳 『真夜中は別の顔』, 1991, 933)
<もの>を
車の急発進・急加速をやめ、駐停車中はエンジンを止めましょう。
(広報たかまつ, 2008, 香川県)
自宅の近くまで来ると、沙也はを止めた。
(赤川次郎著 『鏡よ、鏡』, 2005, 913)
<こと>を
呼吸器は生命活動に直結しており、呼吸を数分以上止めただけで死に至ります。
(東城百合子著 『食生活が人生を変える』, 2002, 498)
一人前の男なら、弱い立場の乗客を守るためにけんかを止めに入るのが、社会的義務というものだろう。
(上前淳一郎著 『フレッシャーのための読むクスリ』, 2002, 049)
<手段>で
自然現象は人間のでは止められません。
(広報みなみみのわ , 2008, 長野県)
タンギングっていうのはでリードの振動を止めることなんだ。
(河原塚ユウジ編著 『サックス入門ゼミ』, 2002, 763)
<様態>
何とか痛みを止める方法はないでしょうか?
(Yahoo!知恵袋, 2005, 健康、病気、ダイエット)
俺たちは、すぐにバーナーの火を止め、宴を中止することにした。
(七海花音著 『約束の少年』, 2005, 913)
<人>が
が仕送りを止めるその前に、俺は自らの甘ったれた性格を叩き直し、この腐ったひきこもり生活から脱出しなければならない。
(滝本竜彦著 『NHKにようこそ!』, 2005, 913)
<もの>を
彼女はシャワーを止め、体を拭いた。
(クリスティン・マグワイア著;岡田葉子訳 『爆殺』, 1999, 933)
音楽を止め、充電スタンドから携帯端末を取り、それを手に持ったまま机を離れる。
(木村航著 『かえってきた、ぺとぺとさん』, 2005, 913)
<こと>を
指を動かして、時間を止めようとしたが、光の中では魔法は使えなかった。
(水沢めぐみ原作;山田隆司著 『姫ちゃんのリボン』, 1994, )
督促しても支払わない場合は、その時点で商品・サービスの供給を止めること
(Yahoo!ブログ, 2008, Yahoo!ブログ)
<手段>で
走り出した貨車が徐々にスピードを上げ、仮に時速100キロに達した地点でそこに設置されていたストッパーで一気に止められたとします。
( 『ディスク&ドッグ』, 2003, )
<様態>
その間でも、子どもたちがいっぱい遊びに来ると、作業をピタッと止めて子どもたちと遊びます。
(小林るつ子著 『ボランティア連帯論』, 1999, 369)
<こと>を
この枝は夏になると成長を止め、その後、先端に翌年開花するための花芽を形成します。
(趣味の園芸(NHKテレビ放送テキスト), 2002, レジャー/趣味)
白内障は加齢現象ですので進行を止めることは出来ません。
(Yahoo!知恵袋, 2005, 健康、病気、ダイエット)
<様態>
従って、現温暖化を完全に止められれば、自然に寒冷化が来ます。
(Yahoo!知恵袋, 2005, ボランティア、環境問題、国際協力)
<もの>を
すぐにネジを締め直し、溢れ出ていたを止めた。
(石井崇文・絵 『南スペイン、白い村の陽だまりから』, 2005, 302)
聞きたいことも、言いたいことも沢山あったはずなのに、アタシはただ、あふれ出るを止められずにいた。
(Yahoo!ブログ, 2008, Yahoo!ブログ)
<こと>を
血小板は出血した時に、その部分に付着して血栓をつくり、出血を止める働きをする成分だ。
(吉田和弘著 『健康診断の「正しい」読み方』, 2002, 492)
<手段>で
バルーン療法とは、食道と胃に風船のようなものを入れてふくらませ、その圧力で出血を止める方法です。
(広岡昇著 『ここが知りたい肝炎・肝硬変・肝がん』, 1996, 493)
<もの>を
パソコンケースの両側のカバーを止めているネジをプラスドライバを利用して外します。
(小川夏樹,松永融著 『最新ハードディスク&DVD最強テクニック』, 2005, 548)
襟もとにカメオのブローチを留め、グレーの上衣を着ると、和服とは別の、より若やいだ色香を漂わせる美女ができ上がった。
(菊地秀行著 『紅蜘蛛男爵』, 2002, 913)
<面>に
シテの彼女の部屋には、山道の一つひとつ、頂上の一つひとつが示された大きな地図がに留めてあった。
(ジャン・マリー・ギュスタヴ・ル・クレジオ著;村野美優訳 『はじまりの時』, 2005, 953)
出発前に二人でホワイト・ボードに止められた大きな写真を見る。
(夏世蛍光著 『愚者の黄金』, 2004, 913)
<手段>で
コートの襟にピンで止めつけた名札は大きかった。
(バーバラ・T.ブラッドフォード著;北條元子訳 『幸せのルール』, 1998, 933)
ほどくと長そうな髪を後ろでまとめ、黄色いヘアクリップで留めている。
(逢坂剛著 『[ノスリ]の巣』, 2005, 913)
<人>を
この国の農家は自分の地所にコテージを何棟か建て、そこにを泊め副収入にする。
(野田知佑著;藤門弘写真 『世界の川を旅する』, 2001, 290)
目前に迫った歳の市のあいだ、少年を両親の家に泊めるつもりだった。
(アルベルト・ビルショフスキ著;高橋義孝,佐藤正樹訳 『ゲーテ』, 1996, 940)
<船>を
「平戸におりまする南蛮船の船主モンテイロが博多にはを泊めることはできぬと申しておりますが」
(遠藤周作著 『王の挽歌』, 1992, 913)
<場所>に
私としては一泊でも病院に泊めてもらえたら安心だったのですが、検査して異常がなかったので返されました。
(Yahoo!知恵袋, 2005, 健康、病気、ダイエット)
あなたを自動車に乗せてシャン高原を案内し、民家に泊めて、伝統料理・舞踊でもてなせないのが、とても残念です」
(吉田敏浩著 『森の回廊』, 2001, 302)
<様態>
また「昨日きたのだけど、無理やりここに泊められて…、私の服はどこにいったのでしょう」と言う。
(鈴木健夫著 『痴呆症はここまで良くなる』, 1995, 493)
<期間>
たまには困った仲間を、一、二週間、自分の家に泊めてやったりもする。
(シドニィ・シェルダン作;天馬竜行英意和訳;紀泰隆日本語文章 『私は別人』, 1993, 933)
しばらくママのところに泊めてもらうことにするわ。
(村上春樹著 『ダンス・ダンス・ダンス』, 1988, 913)






























病気を治したり、進行をとめることはできないんだって。
足をとめる

意味
歩いている途中、何かのきっかけで歩くのをやめる。
用例
デパートのショーウィンドウにすてきなワンピースが飾られていて、つい足を止めて眺めた。
コーパスからの用例
ピカッ、と光り、天空が一瞬昼のように明るくなった。 三人は足をとめて空を見上げた。(高橋三千綱『お江戸は爽快』,2004,913)
目をとめる

意味
ある物に興味を感じて、それまで動いていた視線が、その物に対して向けられる。
用例
ぼんやり庭を眺めていて、ふと目をとめると、珍しい模様の蝶が飛んでいた。
コーパスからの用例
レイコさんは僕が読んでいた本に目をとめて何を読んでいるのかと訊いた。(村上春樹『ノルウェイの森』,1987,913)
目にとめる

意味
ある物を見て、それを認識する。
用例
人ごみの中に友人の姿を目にとめて、名前を呼んだ。
コーパスからの用例
ふと目にとめた高速バスの停留所に入って行き、バスの邪魔にならない場所にオートバイを停め、ゴロゴロと鉄の扉を開けて外へ出て、見知らぬ街をぶらぶらと散歩するのも楽しい。(素樹文生『旅々オートバイ』,2002,291)
心にとめる

意味
自分にとって大切な言葉や記憶を、いつまでも忘れないようにする。
用例
卒業の時、恩師にいただいた言葉は、生涯心にとめておこう。
コーパスからの用例
言語の研究は人間の研究につながるということを心にとめておいてほしい。(基礎教育教材作成チーム『共生の基礎知識』,2003,002)
気にとめる

意味
ある人や物事の状態について注意を向ける。
用例
彼はいつも服装のことはまったく気にとめないで出かけていく。
コーパスからの用例
ソーは夫のドゥドト伯爵のことは、まったく気にとめていない。(松本勤『ルソー-自然の恩寵に恵まれなかった人』,1995,135)
耳にとめる

意味
ある音声情報を、重要なものとして、よく聞く。
用例
車のラジオの渋滞情報を耳にとめて、う回路を探す。
コーパスからの用例
すれちがう男女がみなふりかえってゆくのには馴れたが、その中で妙な囁きを耳にとめた。(司馬遼太郎『花咲ける上方武士道』,1993,913)
複合動詞 V1

とめ合わせる、とめ置く
複合動詞 V2

食いとめる、つなぎとめる、縫いとめる、書きとめる、抱きとめる、組みとめる
複合名詞

とめ金、とめ具、とめ方、雇いどめ、痛みどめ、書きとめ
止める・停める・留める・泊める(2グループ)の活用 ▶活用を聞く
アクセント型平板型
辞書形とめる
ない形とめない
~なかったとめな'かった
ます形とめ
~ませんとめま
~ましたとめした
~ませんでしたとめまんでした
~ときとめるとき/とめる
ば形とめ
意向形とめ
て形とめて
た形とめた
可能形とめられる
受身形とめられる
使役形とめさせる
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