残るのコアイメージ

1.残存自動詞初級★★★
表記残す
ものの一部、あるいはその全部がなくならずにそのままある
文型
<もの>が残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
春になったが、山には雪が残っている
ドライフラワーは、花の色は変化するが、香りは残る
振り返ると、砂浜には犬と私の足跡が残っていた
80歳まで自分の歯が20本残るように毎日の歯磨きを大切にしたい。
山頂まで登る力がもう残っていない
A「きのう買った日本酒、おいしかったね」B「うん。まだ少し残っているから、飲んじゃおうか」
コロケーション
<もの>が
① 自然物:雪、水、水たまり
② 成分:匂い、香り、色、水分
③ 形状:足跡(あしあと)、形
④ 身体の一部:歯、毛
⑤ 力:力、体力
⑥ 部分:部分、一部、中身


2.未処理自動詞初級★★★
表記残る
ものが処理されずにそのままある
文型
<もの>が残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
住宅ローンがあと5年残っている
消臭スプレーをかけたが、洋服にたばこの匂いがまだ残っている
大学進学が決まった息子は慌てて引っ越していったため、部屋にはまだたくさんの荷物が残っている
(電話で)妻「まだ帰って来られないの?」夫「ごめん、まだ仕事が残っていて。今日は遅くなりそうだよ」
哺乳瓶は汚れが残らないようにしっかり洗ってください。
お酒を飲みすぎると、翌日もアルコールが体に残っていて二日酔いになります。
コロケーション
<もの>が
① お金:ローン、お金、借金、債務
② 仕事:仕事
③ 汚れ:汚れ、匂い、洗剤、ごみ、染み
④ その他:(麺、米等の)芯、アルコール


3.残留自動詞中級★★
表記残る
他の人(同様の立場の人)が去ったあとも、その場所や組織などに人がそのまま留(とど)まる
文型
<人>が<場所・組織>に残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
30代になり、転職すべきか、今の会社に残るべきかで迷っている。
姉は結婚して家を出たが、兄は家に残って両親の面倒を見ている。
A「卒業したら、県外に出るの?」B「いや、地元に残ろうと思っていて。親の仕事を継ごうと思っているんだ」
教員A「教頭先生、最近お疲れのようですね」教員B「新学期の準備で、昨日も遅くまで残られたようですよ」
震災後も父だけが町に残り、仕事を続けている。
(会議後に)上司「山田君、ちょっとこのあと残ってくれないか。話したいことがあるんだ」部下「はい、わかりました」
コロケーション
<場所・組織>に
① 場所:町、地元
② 組織:会社、家、学校
解説
語義3は、人が場所や組織に留(とど)まる期間が一時的な場合であっても、長期的な場合であっても表すことができる。
例(長期的):30代になり、転職すべきか、今の会社に残るべきかで迷っている。
例(一時的):(会議後に)
上司「山田君、ちょっとこのあと残ってくれないか。話したいことがあるんだ」
部下「はい、わかりました」
類義語・反義語
類義語留(とど)まる
反義語


4.選抜自動詞中級★★
表記残る
人やものが選考過程から脱落せずに留(とど)まる
文型
<人・もの>が<選抜過程>に残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
応募した小説が新人賞の候補に残った
A「我々の企画書、最終選考に残ったそうですよ」B「やったな!このコンペ、絶対うちが取るぞ」
あのチームが全国大会の決勝に残るとは誰も予想してなかった。
長年の功績が認められ、斎藤先生と藤田先生のお二人が、賞の最終候補に残られた
これらの作品は最終選考には残らなかったものの、どれも本当に素晴らしかった。
今回は予選で負けてしまったが、次の大会では絶対に決勝戦に残りたい
stairs次の最終審査に残ったのは……
コロケーション
<人・もの>が
① 人:○○さん、選手、チーム、
② もの:作品、企画書
<選抜過程>に
選考、決勝、候補、(一次、最終)審査


5.継承自動詞中級★★
表記残る
古くから伝わってきたものが後世に継承され残存している
文型
<古くから伝わってきたもの>が残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
日本にはたくさんの美しい自然が残っている
この山には黄金埋蔵の伝説が残っている
A「七五三って何ですか」B「平安時代から今に残る風習で、子どもの成長を祝う行事のことです」
古代文明が栄えたこの場所には、今でも多くの遺跡が残っている
古都の奈良には古代の地名がたくさん残っている
原生林が残るこの場所には、貴重な動植物が生息している。
コロケーション
<古くから伝わってきたもの>が
① 自然:自然、原生林
② 建造物:旧道、遺構、遺跡
③ 伝承:伝説、伝承、言い伝え
④ 風習:風習、習慣
⑤ その他:地名
<後世>に
後世、今、現在


6.残影自動詞上級
表記残る
人やものに以前から備わっているものが失われずにそのままある
文型
<備わっているもの>が残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
この一帯は国立公園になっていて、自然のままの姿が残っている
昨日は昔ながらの町並みが残る城下町を散策しました。
当レストランでは、お客様の記憶に残るようなメニューを提供したいと思っております。
祖父母はのどかな風景が残る里山で今も暮らしている。
天才ピアニストであっても、遊んでいる時の彼にはまだ少年らしい雰囲気が残っている
この町もすっかり開発が進んだが、通りの所々に昔の名残が残っている
コロケーション
<備わっているもの>が
面影、町並み、姿、雰囲気、風景、名残、風情


7.被害の痕跡の残存自動詞中級★★
表記残る
被害の痕跡が消えずにそのままある
文型
<被害の痕跡>が残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
祖父の頭には、子どもの頃の傷がいまも薄っすらと残っている
津波被害が大きかったこの場所には、今でもその時の爪痕が生々しく残っている
医者「手術後しばらくは痛みが残るかと思いますが、2週間ほどで良くなると思います」患者「そうですか、わかりました」
この病気の場合、手術は成功しても後遺症が残る可能性がある。
翌日に疲れが残らないように夜はしっかり寝るようにしている。
やけどしてしまったが、痕が残らなかったのでほっとした。
コロケーション
<被害の痕跡>が
① 傷:傷、赤み、しこり
② 痕:痕、傷跡、爪痕、障害、後遺症
③ 症状:痛み、疲れ、症状、麻痺、痺れ
<場所>に
① 場所:この場所、その土地、その地域
② 身体:頭、お腹、体
<時>に
共起語
解説
語義7は、被害の痕跡が半永久的に残る場合とすぐに治る場合の両方を表すことができる。
例(半永久的):祖父の頭には、子どもの頃の傷がいまも薄っすらと残っている
例(すぐに治る場合):
医者「手術後しばらくは痛みが残るかと思いますが、2週間ほどで良くなると思います」
患者「そうですか、わかりました」
また、被害の痕跡は土地などの場所に残ることもあるし、人や動物の身体に残ることもある。
例(場所):津波被害が大きかったこの場所には、今でもその時の爪痕が生々しく残っている
例(身体):祖父の頭には、子どもの頃の傷がいまも薄っすらと残っている


8.問題の残存自動詞上級
表記残る
何かの結果として生じた問題点などが解決されずにそのままの状態にある
文型
<問題点>が残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
腫瘍の摘出手術は行わなかったため、再発の危険性が残った
試験のために計画的に勉強しているが、どうしても不安が残る
疑問が残らないように丁寧な説明を心掛けた。
日本代表のテストマッチは、不満が残る結果となった。
A「彼のこと、まだ忘れられないんだ」B「未練が残るくらいなら、別れなければよかったのに」
新社長になって会社の改革は進んだが、まだ多くの課題が残っている
stairsまだ、彼女に未練が残っているんだね。
コロケーション
<問題点>が
① 問題:疑問、問題、課題、謎
② 解消されない気持ち:不満、悔い、不安、未練、後悔、懸念
③ 危険性:危険性


9.情報の残存自動詞中級★★
表記残る
何かが行われた情報がそのまま保存されている
文型
<場所>に<情報>が残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
ブラウザには、どんなページを閲覧したかという情報が残る
殺人現場には犯人を特定するための有力な証拠が残っていた
交渉の記録が残るようにメールで連絡することにしている。
雨が降っていたため、道路には事故の痕跡があまり残っていなかった
彼は携帯電話の通話履歴が残らないように全て削除してしまった。
この博物館には戦時中の資料が残っている
コロケーション
<場所>に
現場、道路、博物館、ブラウザ
<情報>が
① 情報: 記録、データ、履歴、情報、資料
② 証拠:痕跡、証拠


10.体験の残存自動詞中級★★
表記残る
体験したものが失われずに記憶され続ける
文型
<体験したもの>が<記憶・記憶されるところ>に残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
子どもの頃に見た映画が強く印象に残っている
友人たちのおかげで、思い出に残る素敵な結婚式となった。
当レストランでは、お客様の記憶に残るようなメニューを提供したいと思っております。
先生の講義は難しすぎて、結局なにも頭に残らなかった
CМで流れていた音楽が耳に残って忘れられない。
先日大臣が訪問されましたが、幼児たちの歓迎が一番記憶に残られたようでした。
コロケーション
<体験したもの>が
映画、旅行、結婚式
<記憶・記憶されるところ>に
印象、心、記憶、思い出、頭、胸


11.感覚の残存自動詞中級★★
表記残る
その場で感じられたものが、失われずに記憶され続ける
文型
<感覚>が残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
(映画について)主人公はなぜ殺人を犯したのか最後まで理解できず、違和感が残った
友人に紹介された男性に会ってみたが、あまりいい印象が残らなかった
昨日読んだ本の余韻がまだ残っている
引退試合のPK戦で負けて、やりきれない思いが残った
最後に握った祖母のあたたかな手の感触が残った
子どもの頃、遠足のお弁当を忘れてしまったという苦い思い出が残っている
コロケーション
<感覚>が
① 感覚:~感じ、感覚、違和感、感触
② 印象:印象、イメージ
③ 記憶:記憶、思い出
④ 残像:余韻、残像、後味
⑤ 意識: ~思い、~気持ち、~意識


12.評判の残存自動詞中級★★
表記残る
人の言動や評判が後々まで留(とど)まる
文型
<言動・評判>が残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
博士は夢をきっかけにその発見を思いついたとの逸話が残っている
タレスは、最古の哲学者として今でもその名前が残っている
「もっと光を」はゲーテの最後の言葉として残っている
彼は歴史上もっとも酷い為政者の一人として名が残るだろう
プロ野球選手になった高校時代のクラスメートは当時から目立っていて、数々の有名なエピソードが残っている
俳人の松尾芭蕉は旅人でもあったので、日本の各地にその足跡が残っている
コロケーション
<言動・評判>が
① 言動:言葉、逸話、エピソード、足跡(そくせき)
② 評価・評判:名、名前
<場所・歴史>に
① 場所:土地、各地
② 歴史:歴史、史実


13.期間・数量・過程の残存自動詞上級
表記残る
物事の完了までの期間・数量・過程が一部存在している
文型
<期間・数量・過程>が残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
A「部長、まだ帰宅されないんですか」B「仕事があと一つ残っていて。それが終わったら帰るよ」
患者「検査はあとどれくらい残っているんでしょうか」看護師「レントゲンが終わったので、あとは採血だけですよ」
パソコンの保証期間が残っていなかったので、修理費が高くついてしまった。
車を売りたい場合は、車検の期間がどれくらい残っているかも重要になってくる。
社長「あの新商品の発売はまだなのか」部下「発売開始までにはまだいくつかのプロセスが残っていまして。来月には発表できるかと思います」
その法案の可決成立には、越えなければならない多くの段階がまだ残っている
コロケーション
<期間・数量・過程>が
期間、車検、段階、プロセス、(数量)~つ


14.可能性の残存自動詞上級
表記残る
人や物事の展開、発展の可能性が消滅せずそのままある
文型
<可能性>が残る
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
可能性が少しでも残っているならチャレンジすべきだ。
この企画書は、まだまだ改善の余地が残っているが、きっとすばらしいものになるだろう。
山で遭難したが、水と食料があったので、生き残る可能性が残っていた
一次リーグで3連敗したので、決勝リーグに進む可能性はもう残っていない
暗い時代だが、未来にはまだ希望が残っていると信じたい。
stairs勝利の可能性はまだ残っているぞ!!
コロケーション
<可能性>が
可能性、余地、希望


残るの全体解説 各語義の解説をご覧ください。
























▶全例文を聞く
<もの>が
散歩道には昨日のがちょこっと蔭のほうに残っていました。
(Yahoo!ブログ, 2008, 季節)
木立の端の湿った地面に、人の足跡が残っている。
(ダイナ・マコール著;皆川孝子訳 『月影のレクイエム』, 2005, 933)
<もの>が
その財産を整理してみたところ、五万か十万ぐらい残るかと思ったら、反対に十万ばかりの借金が残っていた。
(檀一雄著 『太宰と安吾』, 2003, 910)
ゆうべ、ねむれないままにのみすごしたがからだにのこっている。
(木暮正夫作;久米宏一画 『シャクシャインの戦い』, 1987, )
<場所・組織>に
その晩、わたしが遅くまで会社に残って仕事をしていると、彼女から電話がかかってきた。
(小説宝石, 2001, 文学/芸術)
プリンストンの二百周年記念の催しのあと、ボーアは一一月後半まで合衆国に残っていた。
(アブラハム・パイス著;杉山滋郎,伊藤伸子訳 『物理学者たちの20世紀』, 2004, 420)
<人・もの>が
そうこうしているうちに、なんとなく座りのいい字,名前が候補に残ってきます。
(林律雄著 『マンガ原作者への道』, 1997, 726)
<選抜過程>に
最終選考にまで残ったなら、万一賞がとれなくとも、この小説、本にする方法はある筈だ」
(新井素子著 『ハッピー・バースディ』, 2002, 913)
決勝戦に残った2人は木村さんと稲垣さん。
(Yahoo!知恵袋, 2005, テレビ、ラジオ)
<古くから伝わってきたもの>が
当時の佐世保にはかなりの中世山城や居舘跡があったらしく、その遺構が残っている。
(佐世保市史編さん委員会編さん 『佐世保の歴史』, 2002, 219)
イギリスには、古い石に関する伝説が残っている。
(平川陽一著 『世界遺産ミステリー紀行』, 2001, 209)
<後世>に
京都の都心はまさに豊臣秀吉の城下町がいまに残ったものだというべきものである。
(八幡和郎著 『江戸三〇〇藩バカ殿と名君』, 2004, 210)
そういうタブーは実は現代にも残っている。
(井沢元彦著 『逆説の日本史』, 1998, 210)
<備わっているもの>が
表通りにはマンションがならぶが裏路地には昔ながらの下町の雰囲気がのこる。
(ETS企画開発室著 『親子であるく東京』, 2004, 291)
このころの鎌倉や戦場に行き来した道のなごりが残っていないか,探してみましょう。
(新編 新しい社会 6上, 2006, 小)
<被害の痕跡>が
未希の腕には、いまもその火傷のが残っている。
(小川勝己著 『彼岸の奴隷』, 2004, 913)
転んだときに手をつき、手首を傷めてしまい痛みが残っている
(岩崎由純著 『ひとりでも簡単にできるテーピング』, 1997, 780)
<場所>に
店もガードレールも修理されていたが,電柱に大きな傷が残っている。
(Yoshi著 『恋バナ』, 2005, 913)
回復する犬と死亡する犬がいますが、回復しても神経に障害が残ることがあります。
(渡辺英一郎監修 『獣医さんがおしえる犬の医学百科』, 2002, 645)
<問題点>が
東のベルリンが発展してきたが、欧州都市ネットワークとのリンクに課題が残っている。
(岡部明子著 『サステイナブルシティ』, 2003, 518)
他方,シャワーではお風呂に入ったときの気持ちよさが感じられず,不満が残ります。
(黒田光太郎,戸田山和久,伊勢田哲治編 『誇り高い技術者になろう』, 2004, 507)
<場所>に
(2)内容の古くなった資料が書架に残っているために,蔵書全体に対して利用者が不信感を抱くようになる。
(馬場俊明編著 『図書館資料論』, 2004, 014)
3年ほど前に高校のクラス会で訪れた時の写真がパソコンに残っていました。
(Yahoo!ブログ, 2008, Yahoo!ブログ)
<情報>が
当時の記録が残っていないのは非常にもったいないですねぇ・・・
(Yahoo!ブログ, 2008, 音楽)
アドレスの右側にある↓の印をクリックすると過去の検索履歴が残ってしまいます。
(Yahoo!知恵袋, 2005, パソコン、周辺機器)
<体験したもの>が
そのときの高橋の、いかにも残念そうなが記憶に残っている。
(小出義雄著 『君ならできる』, 2000, 782)
二人の照れた表情と人々のおおらかな笑い声が、心に残った。
(俵万智著 『ひまわりの日々』, 1995, 914)
<記憶・記憶されるところ>に
中学時代に読んだ本で印象に残っているのは三冊だ。
(金森久雄著 『エコノミストの腕前』, 2005, 289)
だが、みなが無言のまま去っていった淋しさだけは,に残っている。
(渡辺淳一著 『愛のごとく』, 1984, 913)
<感覚>が
想いを伝えられて良かった、という満足感が残った。
(Yahoo!ブログ, 2008, 文学)
親切でした事なのに、かえって嫌な思いが残ったのはとても残念な出来事だったね。
(Yahoo!知恵袋, 2005, マナー)
<言動・評判>が
が残り、運命が語り(歌い)つがれることは英雄の条件だ。
(保坂和志著 『アウトブリード』, 2003, 914)
特に大久保の冷厳さについては多くの逸話が残っている。
(文芸春秋編 『「翔ぶが如く」と西郷隆盛』, 1989, 210)
<場所・歴史>に
市町村が合併するということは、大変重要な行政決定であり,歴史に残る政治決断である。
(市町村合併問題研究会編 『全国市町村合併地図』, 2001, 318)
<期間・数量・過程>が
たとえば、四年生の子だと、大体午後二〜三時頃家に帰って、しばらく宿題をやるとまだ遊ぶ時間が残る。
(金煕徳著 『中国をどうみるか』, 2004, 302)
装弾七発のうち,六発が残っている。
(山崎豊子著 『二つの祖国』, 1983, 913)
<可能性>が
国内市場にはまだ拡大の余地が残っており、潜在力は失われていないと考えています。
(週刊現代, 2004, 一般)






























次の最終審査に残ったのは……
まだ、彼女に未練が残っているんだね。
勝利の可能性はまだ残っているぞ!!
残り物には福がある

意味
人が取り残したものの中にこそ得をするものがあるので、人が取り終わるのを待って最後に手を出した方がかえって幸運を手にする
用例
(5名での会話)A「宝くじを5枚もらったから、みんなで分けようか」B「わあ!ラッキー!私、これもらう。Cさんは?」C「私は最後でいいよ。残り物には福があるっていうしね」
残る隈(くま)なく

意味
すみからすみまで、全部
用例
警察は天井裏まで残る隈なく捜査したが、手掛かりは見つからなかった。
コーパスからの用例
日常会話に付随しているムダな部分までが、残る隈なくすくい取られている印象である。(前田愛著 『近代日本の文学空間』, 2004, 910)
心に残る

意味
印象深く、忘れることができない
用例
昨日見た映画は、心に残るいい映画だった。
コーパスからの用例
ミラーに映った母のうるんだ目は、今でも心に残っている。(中俣勝義著 『先生!聴いて』, 2005, 375)
名が残る

意味
名声が後世に伝わる
用例
クレオパトラは世界三大美女の一人として歴史に名が残っている
コーパスからの用例
そしてなによりの歓びは、作品が人気を博し、作者の名が噂され、その名が後世に残ることである。(片桐頼継著 『レオナルド・ダ・ヴィンチという神話』, 2003, 702)
複合動詞 V1

生き残る、居残る、売れ残る、消え残る、咲き残る、燃え残る、焼け残る
複合動詞 V2

残り香、残りかす、残り火、残り物
残る(1グループ)の活用 ▶活用を聞く
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ない形のこない
~なかったのこなかった
ます形のこり
~ませんのこりま
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~ませんでしたのこりまんでした
~ときるとき
ば形れば
意向形のこ
て形って
た形った
可能形のこ
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