戻すのコアイメージ

1.起点への移送他動詞初級★★★
表記戻す
人が、もの・人・動物を、ある場所から元々存在していた場所まで移動させる。
文型
<人>が<もの・人・動物>を<場所>に[へ]もどす
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
妹が本を棚に戻した
使用した道具は、所定の位置へ戻さなければならない。
「危ないから、掘った土をちゃんと穴に戻しておきなさいね」「うん、分かったよ」
兄はいつも、釣った魚を海に戻すそうです。
井上さんは、宛先不明の手紙を差出人に戻そうと、ポストへ向かった。
もし転職が決まった場合には、妻子を妻の実家に戻し、私は単身赴任をしようと考えています。
コロケーション
<もの>を戻す
本、土、道具、手紙、(使った・散らかった・出した)物
<人・動物>を戻す
妻、妻子、家族、魚、獲物
<場所>に[へ]戻す
(元の)位置、(元の)場所、海、棚、中
<様態>戻す
再び、すぐ(に)、いったん、ちゃんと、きちんと
解説
語義1は、「戻す」の最も基本的な語義である。この語義では、もの、人、その他の動物が、ある場所をいったん離れて別の場所に到達したことを前提として、ある人が、その場所から元々存在していた場所まで移動させることが焦点化される。
誤用解説
ある人によるものの移送に関して、それが他者から借りたものの返却の場合には、通常、「戻す」ではなく「返す」が用いられる。
 澤田さんに、先月借りたお金をきちんと戻した
 澤田さんに、先月借りたお金をきちんと返した
 友達に、貸していたゲームを戻してもらった。
 友達に、貸していたゲームを返してもらった。
類義語・反義語
類義語返す
反義語出す


2.逆行他動詞中級★★
表記戻す
人が、もの・身体部位を、それまでの進行方向とは逆の方向に移動させる。
文型
<人>が<もの・身体の一部>をもどす
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
和田さんが、時計の針を少しだけ戻した
「車が平行になる少し前に、ハンドルを戻さなければなりません」「はい、分かりました」
赤信号が見えたら、アクセルを戻し、ゆっくりと止まりましょう。
祖父は、伸ばした腕を、ゆっくりと戻しました
この消火器は、一度消火剤の噴射を始めると、たとえレバーを戻しても、途中で止めることはできない。
ねじれたコードを、ちゃんと戻す必要がある。
コロケーション
<もの>を戻す
針、ハンドル、アクセル、レバー、ペダル
<身体の一部>を戻す
腕、手、足、右手、左足
<様態>戻す
ゆっくり(と)、少し、徐々に、ちょっと、一気に
<場所>に戻す
(元の)位置、(元の)場所、手前、後ろ
非共起例
<身体の一部>を戻す
 父は、を戻した。
 父は、を戻した。
 父は、(伸ばした腕}を戻した。
 父は、(前に出した)足を戻した。
語義2のヲ格名詞が<身体の一部>である場合、腕、足、肩、首など、自らの意志で動かすことが可能な身体部位を、一定程度動かした後に、その方向とは逆の方向に動かす(位置を戻す)ケースに限定される。
解説
語義1は、対象を、それまでの進行方向とは逆方向に移動させることと、起点まで到達させることが、いずれも焦点化される。これに対して語義2では、対象を、それまでの進行方向とは逆方向に移動させることのみが焦点化される。なお、「(踏み出した足を)元の位置に戻す」等のように、ニ格をとって、(逆方向に)移動させた先の領域を明示することもある。ところで語義2では、移動させる対象は、大きく2種類に分かれる。1つは、「針」、「ハンドル」のように、物体の一部分というケースである。(「針」であれば、「時計」の一部分、「ハンドル」であれば「自動車」の一部分、など。)もう1つは、「腕」、「足」のように、身体の一部分というケースである。いずれのケースも、移動させる対象は、本体(と見なされるもの)の付属物である。なお、語義2では、例えば「ハンドルを戻す」場合であれば、元々右に回転させていれば、左に回転させることになる。また、「伸ばした腕を戻す」場合であれば、元々前方に動かしていれば、後方に動かすことになる。さらに、「ねじれたコードを戻す」(あるいは「コードのねじれを戻す」)のように、対象物の元々の進行方向が複雑であり、単方向ではない場合もある。
誤用解説
移動させる対象が人(の体全体)である場合には、通常、「戻らせる」、あるいは、「引き返させる」を用いる。
 山本さんは伊藤さんに、来た道を戻した
 山本さんは伊藤さんに、来た道を戻らせた
 山本さんは伊藤さんに、来た道を引き返させた
類義語・反義語
類義語直す
反義語動かす、進める、伸ばす


3.元の状態への変化他動詞中級★★
表記戻す
人が、変動や変化が生じた物事を、元々の状態にする。
文型
<人>が<こと・場所>を<こと・場所>にもどす
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
弟は、散らかった部屋を元の状態に戻した
話を少し前に戻しましょう
「私は、この汚れた海を、何とか元に戻したいと思っているんです」「私も同感です。何ができるか、ぜひ一緒に考えていきましょう」
あの患者の肺機能を正常値に戻そうと思うと、相当長期間にわたる治療が必要だそうです。
そろそろ、議論を本題に戻さないといけない。
2人の関係を元通りに戻すのは、極めて難しいと思いますし、そもそもそうするべきではないのかもしれません。
コロケーション
<こと>を戻す
話、機能、議論、関係、状態
<場所>を戻す
部屋、海、川、山、自然
<こと>に戻す
(元の)状態、元、元通り、前、本題
<場所>に戻す
(綺麗な)海、(元の)部屋、(元通りの)山
<様態>戻す
再び、もう一度、また、完全に、ある程度
非共起例
<こと・場所>を戻す
 この国の平和を戻す
 この国の平和を取り戻す
 綺麗な海を戻す
 綺麗な海を取り戻す
 綺麗な海に戻す
ヲ格名詞(句)が、変化・変動後の、元の(理想の)状態を表す場合には、「戻す」ではなく、「取り戻す」が用いられる。
解説
語義1と語義3は、人が対象に対して何らかの(起点領域への)変化を生じさせるという点では共通している。ただし、語義1ではその変化が、元々存在していた場所への移動(位置変化)であるのに対して、語義3は、元々の状態への変化である。
類義語・反義語
類義語
反義語変える


4.嘔吐他動詞上級
表記戻す
人・動物が、飲食によって一度体内に取り込んだものを、口から外に出す。
文型
<人・動物>が<もの>をもどす
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
母が部屋で、食べたものを戻した
「子どもの頃、乗り物に酔いやすかった?」「うん。しかも、酔って戻すようなことも度々あったよ」
その赤ちゃんは、飲んだばかりのミルクを戻してしまいました。
祖父は最近、胃腸の調子が悪いようで、食事の後ですぐに戻しそうになっている。
昨夜はずっと体調が悪かったが、幸い、布団の上には戻しませんでした。
飼い犬が、餌を戻しました
コロケーション
<もの>を戻す
食べたもの、食べ物、飲食物、ミルク、餌
<場所>に戻す
布団、(布団の)上、テーブル
<場所>で戻す
路上、道端、教室、部屋、車内
<様態>戻す
再び、すぐ(に)、全部、また、そのまま
非共起例
<もの>を戻す
 口の中に入れたものを、そのまま戻す
 口の中に入れたものを、そのまま吐く
 口の中に入れたものを、そのまま吐き出す
 唾を戻す
 唾を吐く
 唾を吐き出す
 息を戻す
 息を吐く
 息を吐き出す
一度体内(胃)に取り込んだ飲食物を、口から体外に出す場合に、「戻す」が用いられる。口の中に入れた飲食物などを、そのまま出す場合には、「吐く」あるいは「吐き出す」が用いられる。また、一度体内(肺など)に入った空気、煙などを口や鼻から出す場合にも、「吐く」あるいは「吐き出す」が用いられる。
解説
嘔吐について、人が対象物を元々存在していた場所に移動させる(=「戻す」の語義1)かのように婉曲的に表現する場合に、「戻す」が用いられるのが、語義4のケースである。より婉曲的に表現する際などに、ヲ格名詞(句)が省略され、「<人>が戻す」という文型が用いられる場合もある。
誤用解説
語義4は通常、非意図的な嘔吐を表す。意図的な嘔吐の場合には、通常、「吐く」あるいは「吐き出す」が用いられる。
 食べたものを無理やり戻した
 食べたものを無理やり吐いた
 食べたものを無理やり吐き出した
類義語・反義語
類義語吐く、吐き出す
反義語食べる、飲む


5.再開他動詞中級★★
表記戻す
人・組織が、別のある人に対して、一度中断していた物事を再開させる。
文型
<人・組織>が<人>を<こと・組織>にもどす
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
山田さんが、部下を業務に戻した
会社は、10月1日付で鈴木氏を元の部署に戻すことを決めた。
「監督は、加藤選手を再びチームに戻そうと考えていらっしゃるのかな?」「どうですかね、今の時点では何とも判断できませんよね」
部長は、中山さんを何とか本社に戻したいと考えているようだ。
工場長は、さぼっていた作業員たちを作業に戻しました
不当解雇を即時撤回し、彼をすぐに職場に戻さないといけないのではないだろうか。
コロケーション
<人>を戻す
部下、選手、社員、作業員、議員
<こと>に戻す
作業、業務、仕事
<組織>に戻す
(元の)部署、チーム、本社、職場、党
<様態>戻す
再び、すぐ(に)、また、必ず、ようやく
解説
語義1と語義5は、人が他者に対して、元の領域に身を置かせるという点で共通している。語義1では、<元の領域に身を置くこと>が、<ある場所から移動して起点に到達すること>であるのに対し、語義5は<物事を再開すること>である。なお、語義5における<物事の再開>には、「作業に戻す」、「業務に戻す」のように<行為を再開させる>というケース、及び、「チームに戻す」、「元の部署に戻す」のように<所属を再開させる>というケースがある。なお、他者自身による物事の再開(を促す)という側面をより強調する場合には、「作業に戻らせる」、「業務に戻らせる」のように、「戻らせる」(「戻る」の使役形)を用いる。ただし、物事の再開に関して、本人に決定権がない場合には、「戻らせる」は使用できない。例えば、「会社は、10月1日付で鈴木氏を元の部署に戻すことを決めた」に関して、人事異動を決める権限が鈴木氏にはない場合、「戻す」を「戻らせる」に置き換えることはできない。
誤用解説
通常、物事の中断の理由・事情、そして、再開という出来事自体が重大な場合に、「戻す」と「復帰させる」を置き換えられる。
 さぼっている部下を仕事に復帰させた
 さぼっている部下を仕事に戻した
 監督がその選手をチームに復帰させた
 監督がその選手をチームに戻した
 1年の自宅療養を終えた社員を、職場に復帰させた
 1年の自宅療養を終えた社員を、職場に戻した
また、<行為の再開>の場合には「再開させる」に置き換え可能だが、<所属の再開>の場合には置き換えられない。
 チームに再開させる
 チームに戻す
 作業を再開させる
 作業に戻す
類義語・反義語
類義語復帰させる、再開させる
反義語やめさせる、中断させる、外す


6.食べ物の軟化他動詞上級
表記戻す
人が、乾燥した食べ物を水に浸したり、冷凍された食べ物を解凍したりすることで、加工する前と同等の柔らかさにする。
文型
<人>が<もの>をもどす
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
母がワカメを戻した
「干し椎茸って、どうやって戻せばいいの?」「水に浸して、冷蔵庫の中に入れて、丸一日置いておくのが良いって聞いたことがあるよ」
乾燥状態の春雨は、料理する前に水で戻す必要があります。
昆布は水で戻し、千切りにしてください。
私はいつも、ラップでくるんで冷凍しておいたご飯を、レンジで戻して食べています。
ひじきを水で戻そうと思ったが、どのくらいの量をどのくらいの時間、水に浸しておけば良いか分からなかった。
stairs水で戻すタイプのマッシュポテトね、あるかなぁ…。
コロケーション
<もの>を戻す
ワカメ、干し椎茸、春雨、ひじき、冷凍ご飯
<もの>で戻す
水、お湯、レンジ
<様態>戻す
ゆっくり、じっくり、まず、先に、たくさん
解説
語義3が、<物を元の状態に変化させること>全般を表すのに対して、語義6はより限定的に、<加工した食品を、元の柔らかさ(に近い状態)に変化させること>を表す。なお、これには大きく2つのケースがある。1つ目は、乾燥させた食品を、水に浸すというケースである。2つ目は、冷凍した食品を、加熱するというケースである。
誤用解説
語義6では、ニ格名詞(句)による、変化後の状態の言語化はしない。
 ワカメを水で元の状態に戻した
 ワカメを水で戻した
類義語・反義語
類義語
反義語乾燥させる、冷凍する


7.相場の回復自動詞上級
表記戻す
望ましくない水準にあった相場が、回復する。
文型
<こと>がもどす
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
相場が戻す
下落が続いていた株価は、ようやく戻した
「円が1ドル90円台後半まで戻した理由は、何なのでしょうか?」「恐らく、投資家たちの不安がある程度解消されたことなのではないでしょうか」
アメリカや日本で突発的に問題が生じることで、相対的にユーロが戻すことも十分あり得るのではないだろうか。
相場はやや戻すも、再び大きく下落した。
今回の合意で原油価格がどの程度戻すのか、予測できません。
コロケーション
<こと>が戻す
相場、株価、円、ドル、ユーロ
<様態>戻す
再び、一気に、少し、大幅に、ようやく
非共起例
<こと>が戻す
 上向きだった相場が、戻した。
 下向きだった相場が、戻した。
語義7は、相場が回復するケースに限定される。したがって、相場の望ましくない状態への変化に関しては、「戻す」は用いられない。
解説
語義3では「戻す」が、<人が、変動や変化が生じた物事を、元々の状態にする>ことを表す。これは、他動詞としての用法である。一方、語義7では「戻す」が、<変動や変化が生じた物事が、元々の状態になる>ことを表す。すなわち、語義7は「戻す」の複数の語義の中で唯一、自動詞的な用法であるといえる。なお、語義3が<物事の状態変化>全般であるのに対し、語義7は<相場の回復>に限定される。ところで、ガ格名詞が「円」、「ドル」、「ユーロ」などの通貨単位である場合、「円が値を戻す」、「ドルが値を戻す」のように、[<通貨単位>が値を戻す]という、他動詞に典型的な文型(ガ格とヲ格が必須項となる文型)が用いられることもある。
類義語・反義語
類義語戻る
反義語下落する


戻すの全体解説 各語義の解説をご覧ください。
























▶全例文を聞く
<もの>を戻す
彼は早めに体勢を整え、ヘディングで直接味方選手にボールを戻します。
(松木安太郎監修;デーヴ・スミス,ピート・エドワーズ,アダム・ワード著;赤星里栄訳 『サッカー上達マニュアル』, 2001, 783)
受話器を取り、少し話を聞いてから“わかりました”と言って受話器を戻す。
(C.ビクター著;田村達子訳 『ダブル・シークレット』, 2000, 933)
<人・動物>を戻す
若い父親が、赤ん坊を乳母車に戻しているようだった。
(落合恵子著 『バーバラが歌っている』, 1993, 913)
しかし家族に関しては、同年二月に身重のを病気のため郷里の高知に戻して種崎の海岸で療養させる等の心労があった。
(影山昇著 『内村鑑三と寺田寅彦』, 1990, 198)
<場所>に[へ]戻す
館内で利用した図書館の資料は、元の場所にお戻しください。
(広報つくばみらい, 2008, 茨城県)
飛鳥は便箋を封筒に戻し、二つに折り畳むと、スーツケースにしまった。
(殊能将之著 『美濃牛』, 2000, 913)
<様態>戻す
おれはふたたび牢屋にもどされた。
(矢野徹,高橋敏也著 『多元宇宙バトル・フィールド』, 1990, 913)
写真入りのIDカードをポケットから出し、警備員の視界に入れてすぐに戻す。
(狭山京輔著 『イレギュラー』, 2005, 913)
<もの>を戻す
窓から顔を出して後ろのクルマの左前端が見えたらハンドルを右へ戻す
(driver, 2001, 機械)
交通の流れをリードして、かちかちに強ばった首筋を意識しながら、バックミラーで四輪の群れを引き離したことを確認して、アクセルを戻した。
(花村萬月著 『風転』, 2003, 913)
<身体の一部>を戻す
をシートの背に戻すと、少し睡気を覚えて、目をつぶった。
(夏樹静子著 『黒白の旅路』, 2005, 913)
大きな息をついて、女性は乗り出していたをもどした。
(井田真木子著 『小蓮の恋人』, 1995, 916)
<様態>戻す
八重子は、彼が絡めようとする指をゆっくりとコップに戻しながら言った。
(畑山博著 『神よりも尊き者たち』, 1990, 913)
<場所>に戻す
私は顔を正面に戻し、ベンチから腰を上げた。
(小説現代, 2004, 文学/芸術)
両腕を左右にゆっくりと動かして水平に開き、またゆっくりと両腕を元の位置に戻します。
(岩下聆監修 『手軽にかんたんフィットネス』, 2001, 498)
<こと>を戻す
さて、ここで再び、を三島由紀夫の方に戻しましょう。
(久居つばき著 『ねじまき鳥の探し方』, 1994, 913)
炊事や洗濯で使うゴム手袋の内側を洗ったあと、裏返した状態を簡単に元に戻す方法はありますか?
(Yahoo!知恵袋, 2005, 家事、住宅)
<場所>を戻す
全員の脳裏に『世界を元に戻す方法はこいつらが知っている』のメッセージがよぎる。
(有澤透世著 『世界のキズナ』, 2005, 913)
できれば1ヶ月くらいでふくらんだ下腹部を元に戻したいのですが、何か方法はありませんでしょうか。
(Yahoo!ブログ, 2008, Yahoo!ブログ)
<こと>に戻す
髪色のことなのですが、市販の黒染め剤で髪をに戻した後どれぐらいの期間をあけないとカラーできないでしょうか?
(Yahoo!知恵袋, 2005, ファッション)
今のPCの状態を何日かまえの状態に戻したいのですが、やり方を教えてください。
(Yahoo!知恵袋, 2005, インターネット)
<様態>戻す
チームメンバと状況の変化は,チームを形成段階まで一気に戻すこともあります。
(スティーブン・R.パルマー,ジョン・M.フェルシング著;デュオシステムズ訳;今野睦,飯塚富雄,長瀬嘉秀監訳 『アジャイル開発手法FDD』, 2003, 007)
<もの>を戻す
母乳のみで育てているのですが、今日のお昼には大量のミルクを戻しました。
(Yahoo!知恵袋, 2005, 子育て、出産)
で、定時間際にトイレに駆け込んで、胃の中のものを戻してました・・・(汗
(Yahoo!ブログ, 2008, Yahoo!ブログ)
<場所>に戻す
うれしくてふだんよりたくさん食べたのか、お姉ちゃんのほうが、立ち上がるなりテーブルのに食べたものを戻してしまった。
(清水英雄著 『「ありがとう」戦略』, 2003, 159)
<場所>で戻す
玄関で、ハチコは戻している
(Yahoo!ブログ, 2008, Yahoo!ブログ)
<人>を戻す
適応指導教室とは、不登校の子どもを学校にもどすための指導をする、教育委員会の設備です。
(蔵谷浩司著 『子どもの心を鍛える学校』, 2002, 370)
<組織>に戻す
本社に戻さないでくれと懇願したぐらい気にいっていました。
(Yahoo!知恵袋, 2005, 家事、住宅)
<もの>を戻す
〈作り方〉干ししいたけをもどし、きび糖、しょうゆ、片栗粉をまぜて薄あんを作り、ごまどうふにかける。
(桶谷式乳房管理法研鑚会編;小林美智子監修 『桶谷式母乳で育てる本』, 2002, 493)
<もの>で戻す
干しえびをでもどし、うまみがしっかり出たところにとうがんを加えて、えびのうまみをとうがんに含ませる。
( 『夏を味わう野菜のおかず』, 2004, )
<様態>戻す
しいたけは水につけて柔らかくもどし、軸を除いて薄切りにします。
(安藤久美子著 『ドッカンごはん』, 2001, 596)
<こと>が戻す
相場が戻せば、早めに評価損から脱出できることになる。
(関根進著 『シニア成金に挑戦!!「攻める!中国株」』, 2004, 338)
<様態>戻す
その後大きく戻しましたが結局売られて前日比でマイナス圏で前場を終えました
(Yahoo!ブログ, 2008, 金融と投資)






























水で戻すタイプのマッシュポテトね、あるかなぁ…。
白紙に戻す

意味
人が物事を、それまでの経緯をなかったものとして、元の状態にする。
用例
資金不足で、私たちは計画を白紙に戻すことにしました。
コーパスからの用例
土居は後継名人問題を白紙に戻しただけではなく、東京棋界の権威をも守ったのである。 (斎藤哲男著 『将棋戦国史』, 2002, 796)
振り出しに戻す

意味
人が物事を、元の状態にする。
用例
計画を一度、振り出しに戻しましょう。
コーパスからの用例
間人の死は、中大兄と大海人との、倭王の実権と座をめぐる争いを、ふりだしに戻す働きをしたのである。(小林恵子著 『白虎と青竜』, 1993, 210)
よりを戻す

意味
恋愛関係にあった二人が、一度は解消した関係を元通りにする。
用例
悩みに悩んだ末に、彼女とよりを戻すことに決めました。
コーパスからの用例
これから寄りを戻すにせよ新たな恋をするにせよ、今やっている仕事を一生懸命頑張ってください。(Yahoo!知恵袋, 2005, 恋愛相談、人間関係の悩み)
複合動詞 V1

戻し始める、戻し切る、戻し終わる、戻しかける、戻し出す、戻し続ける
複合動詞 V2

押し戻す、買い戻す、漕ぎ戻す、差し戻す、突き戻す、連れ戻す、取り戻す、吐き戻す、払い戻す、引き戻す、吹き戻す、巻き戻す、呼び戻す、割り戻す
複合名詞

受け戻し、押し戻し、買い戻し、切り戻し、小戻し、下げ戻し、差し戻し、早戻し、払い戻し、吹き戻し、戻し入れ、戻し税、焼き戻し、揺り戻し、呼び戻し、割り戻し
戻す(1グループ)の活用 ▶活用を聞く
アクセント型起伏型
辞書形
ない形もどない
~なかったもどなかった
ます形もどし
~ませんもどしま
~ましたもどしした
~ませんでしたもどせまんでした
~ときすとき
ば形せば
意向形もど
て形して
た形した
可能形もど
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