外すのコアイメージ

1.非固定化他動詞初級★★★
表記外す
人や動物が、ある領域(もの、身体部位、場所など)に固定されているものを、その領域から取って離す。
文型
<人・動物>が<もの>を外す
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
父が、ワイシャツのボタンを外した
「美佳ちゃん、眼鏡を外すと、顔の印象がずいぶん変わるね」「そうかなぁ」
壁のスイッチのカバーは、ドライバーを使わなければ外せない
釣った魚は、落ち着いて丁寧に針から外してください。
犯人は、ガラスを破って鍵を外そうとしたようです。
妹は昨夜、コンタクトレンズを外さずに寝てしまったらしい。
コロケーション
<もの>を外す
ボタン、眼鏡、カバー、ネクタイ、鍵
<もの・身体の一部・場所>から外す
首、針、壁、串、本体
<様態>外す
すぐ、一度、ちょっと、まず、ゆっくり
非共起例
<身体の一部>から外す
 眼鏡を顔から外す。
 眼鏡を外す。
 ネクタイを首から外す。
 ネクタイを外す。
人が身に付けるものをはじめとして、あるものが、元々どの領域と固定されていたかが自明である場合には、通常、その領域は言語化しない。
解説
語義1は「外す」の最も基本的な意味であり、「外す」が、人がある領域(もの、身体部位、場所など)に固定化(一体化)されている物体を、その領域から取って離すことを表す。なお、ここでの「物体」は通常、着脱が可能なものである。そのため、着脱不可能な物体を、強い力を加えることである領域から無理やり分離させる場合には、「外す」ではなく「壊す」、「割る」等が用いられる。(例えば「機械を外す」ではなく「機械を壊す」であり、「大きな氷を思いっ切り外した」ではなく「大きな氷を思いっ切り割った」が適切である。)
誤用解説
ある領域に付着している(空間的な拡がりを持たない)ものを、その領域から除去する場合には、「外す」ではなく「取る」や「落とす」が用いられる。
 しみを外す
 しみを取る
 汚れを外す
 汚れを落とす
ある領域に固定されているものを、そこから移動させて手に取る(所持する)ことが焦点化される場合にも、「外す」ではなく「取る」が用いられる。
 本棚から本を外す
 本棚から本を取る
類義語・反義語
類義語取る
反義語付ける


2.基準・目標からのずらし他動詞中級★★
表記外す
人が、あるものを、基準や目標となる領域からずれた状態にする。
文型
<人>が<もの・こと>を外す
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
河合さんは慎重に矢を放ったが、また的を外した
あの射距離で狙いを外すなんて、あり得ません。
警官は、犯人の急所を外してピストルを撃ったつもりだったそうです。
あの選手には、肝心なところでいつもシュートを外される
男は、すぐに私から視線を外し、立ち去っていきました。
「なるべく音程を外さないで歌えるようになりたいな」「音程なんて気にせず、まずは楽しく歌えばいいんだよ」
コロケーション
<もの>を外す
的、狙い、急所、コース、頭
<こと>を外す
視線、音程、シュート、PK、投球
<様態>外す
一度、わざと、あえて、いつも、思い切り
<もの>から外す
的、狙い、相手
非共起例
<こと>を外す
 シュートをゴールから外す。
 シュートを外す。
 PKをゴールから外した。
 PKを外した。
ヲ格名詞が行為を表す場合、通常、基準や目標となる領域は言語化しない。
解説
語義2では「外す」が、人が意図的あるいは非意図的に、(視覚や聴覚などで知覚可能な)対象を基準や目標となる領域からずれた状態にすることを表す。通常、「的を外す」、「狙いを外す」、「コースを外す」のように、ヲ格名詞(句)は、<基準や目標となる領域>を表す。対象が具体物である場合には、「弾を狙いから外す」、「矢を的から外す」のように、その具体物をヲ格名詞(句)で表し、<基準や目標となる領域>をカラ格名詞(句)で表すこともできる。また、主に球技に関しては、「シュートを外す」、「投球を外す」のように、対象物(ボール等)や<基準や目標となる領域>(ゴール等)を言語化せず、対象物に対する働きかけ(行為)をヲ格名詞(句)で表す。なお、語義1と語義2は、人が対象となるものを、ある領域と一致(接触)しない状態にするという点で共通している。
誤用解説
「視線」や「音程」などがヲ格名詞である場合、対象を、基準や目標となる領域から移す先が明確である場合には、通常、「外す」ではなく「ずらす」を用いる。
 男は、隣の女性に視線を外した
 男は、隣の女性に視線をずらした
 音程を1オクターブ外して歌う。
 音程を1オクターブずらして歌う。
類義語・反義語
類義語ずらす、そらす
反義語当てる、合わせる


3.立場からの排除他動詞中級★★
表記外す
人や組織が、ある(1人、もしくは複数の)人や動物を、本来の立場、あるいは期待される立場ではない状態にする。
文型
<人・組織>が<人・動物>を<集団・身分>から外す
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
監督は鈴木選手を、スタメンから外した
「1年生だけチームのメンバーから外すのは、納得できません」「2、3年生とのレベル差は歴然としているんだから、仕方ないだろう」
選考委員会は、伊藤さんを選手団から外そうと考えているようです。
職責を果たすのが困難であることは明白なのだから、役職から外さないわけにはいかないだろう。
山本氏は、かつて党の幹事長であったにも関わらず、今回の総選挙では公認候補から外された
配偶者の収入がいくらを超えたら、扶養から外さなければならないのでしょうか。
コロケーション
<集団>から外す
スタメン、メンバー、選手団、グループ、仲間
<身分>から外す
役職、任務、役目、候補、扶養
<人・動物>を外す
選手、1年生、配偶者、委員、○○氏
<様態>外す
すぐ、一度、いったん、もう、恐らく
解説
語義3には2つのケースがある。1つ目は、ある人を、本来有していた立場(集団のメンバー、あるいは、何らかの役職)を有さない状態に変えるケースである。(例えば、元々チームのメンバーであったある選手を、そのチームから「外す」ケースである。)2つ目は、有していることが(その人自身、あるいは周囲の人々から)期待される何らかの立場を有さない状態として、予め設定するケースである。(例えば、チームのメンバーの選考にあたり、ある選手を予めそのチームから「外す」、すなわちそのチームに含めないというケースである。)なお、語義3は語義1と、人がある対象を、ある領域に含まれない(存在しない)ようにするという点で共通している。ただし、語義1ではその<対象>が物であるのに対し、語義3では人である。また語義1では<領域>が、<対象>が本来一体化していた存在(物理的領域)であるのに対し、語義3では何らかの立場(集団あるいは役職)である。
誤用解説
「<集団>から」というカラ格と共起させて、集団からの排除を表す際には、「外す」の類義語として「除く」などを用いることが可能であるが、「<身分>から」というカラ格と共起させる場合は不可能である。
 小川氏を役職から除く
 小川氏を役職から外す
 小川氏を役職から解く
 小川氏を選手団から除く
 小川氏を選手団から外す
 小川氏を選手団から解く
類義語・反義語
類義語除く
反義語加える、入れる


4.タイミングのずらし他動詞中級★★
表記外す
人が、何らかの行為を行うタイミングを、基準となる時間・期間・時点からずれた状況にする。
文型
<人>が<こと>を外す
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
父が、シャッターを切るタイミングを外した
お正月、ゴールデンウィーク、お盆などの時期を外して旅行をするのがお得です。
社員とじっくり相談しながらお部屋探しをしたいというのなら、2月、3月の繁忙期を外すのが得策です。
せっかく桜の名所を訪れたのに、満開のタイミングを外してしまった
「あの店は人気店ではあるけど、ランチの時間を外せば、ほとんど並ばずに入れるよ」「そうだったんだね、ありがとう」
その投手は、あらゆる手段を講じて打者のタイミングを外そうと主体的に攻めてきた。
コロケーション
<こと>を外す
タイミング、時期、機会、時間、期間
<様態>外す
いつも、よく、しょっちゅう、うまく、きっと
解説
語義4には、大きく2つのケースがある。1つは、「お盆休みの時期を外して旅行に行く」のように、何らかの点で好ましくない時間・期間・時点を意図的にずらすケースである。もう1つは、「シャッターチャンスを外してしまった」のように、何らかの点で好ましい時間・期間・時点を非意図的にずれた状況にするケースである。なお、語義4は語義2と、人がある対象を、基準となる領域からずらすという点で共通している。ただし、語義2では基準となるのが空間的領域であるのに対し、語義4では時間的領域である。また語義2では対象が知覚可能なものであるのに対し、語義4では何らかの行為を行うタイミングである。
誤用解説
「外す」は意図的な場合でも非意図的な場合でも用いることができるが、通常、類義表現の「逃す」は非意図な場合に、「避ける」は意図的な場合に用いる。
 お盆休みの時期を逃して旅行に行く。
 お盆休みの時期を外して旅行に行く。
 シャッターチャンスを避けてしまった。
 シャッターチャンスを外してしまった。
類義語・反義語
類義語逃す、避ける
反義語合わせる


5.予想との不一致他動詞中級★★
表記外す
人が、先の見通しやなりゆきに対する想定を誤る。
文型
<人>が<こと>を外す
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
気象予報士が、桜の開花予想を大きく外した
選挙結果に関して、既存メディアがことごとく予測を外す中、あるデータサイエンティストの予測が的中し、大きな話題となった。
あの気象予報士は、天気予報を外してばかりいる。
ベテランの経済評論家でも、株価予想を外してしまうことはしょっちゅうあります。
「未来の予測なんて、外さない方が珍しいよ」「そうなのかなぁ」
地震予知を外す地震学者は、極めて多数存在するらしい。
stairsいっつも予想をはずされて……。
コロケーション
<こと>を外す
予想、予測、予報、予知、予見
<様態>外す
よく、いつも、しょっちゅう、また、何度も
非共起例
<こと>を外す
 社長が、緊急時の対応を外した
 姉は、過去の出来事を外して認識していたらしい。
 社長が、緊急時の対応を誤った
 姉は、過去の出来事を誤って認識していたらしい。
語義5では、過去の出来事への認識や想定、現在の出来事への認識や対応などを表す名詞(句)は必須項とはならず、先(将来、未来)の見通しやなりゆきへの想定を表す名詞(句)に限定される。
解説
語義5は語義2と、人が、狙いとなる領域と対象とが一致しない状態を生じさせるという点で共通している。ただし語義2ではその対象が知覚可能なものであるのに対し、語義5は出来事である。また語義2では狙いとなる領域が空間領域であるのに対し、語義5では先(将来、未来)の見通しやなりゆきに対する想定(としての出来事)である。そして、語義2は人による意図的な行為のケースと非意図的な行為のケースがあるのに対し、語義5は通常、非意図的な行為である。
類義語・反義語
類義語誤る、間違える
反義語当てる


6.事物の排除他動詞中級★★
表記外す
人や組織が、ある物事やものを、ある範囲から除く。
文型
<人・組織>が<こと・もの>を<こと>から外す
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
委員会が、その問題を議題から外した
「この楽曲を、ニューアルバムの収録リストから外そうと思うんだけど、どうかな」「いや、ファンの気持ちを考えたら、絶対にリストに入れた方が良いと思います」
あの店は、おでんをメニューから外すつもりらしい。
父は、タバコを増税対象から外してほしいと強く願っているようです。
志望校が、受験科目から数学を外し、英語と国語のみにすることを決めた。
告知をしないという家族の強い希望により、癌とすぐ分かってしまうような記載は主治医によってカルテから外された
コロケーション
<こと・もの>を外す
問題、情報、記載、名前、科目
<こと>から外す
議題、リスト、メニュー、対象、カルテ
<様態>外す
全て、全部、まず、恐らく、やはり
解説
語義6は、大きく2つのケースがある。1つ目は、ある事物を、元々含まれていたある範囲から除くケースである。2つ目は、ある事物を、予めある範囲から除くケースである。なお語義6は語義3と、人や組織が、対象をある領域(元々含まれていた領域でも、そうではない領域でも可)に含まれないようにする、という点で共通している。また、「XがYをZから外す」という文型で用いられるという点も共通している。ただし、語義3では対象が人や動物であるのに対し、語義6では物事やものである。また、語義3ではある領域が人や動物の何らかの<立場(属性)>であるのに対し、語義6は「リスト」、「メニュー」等、対象を含む何らかの<範囲>である。
誤用解説
ある状況の観察やある条件の提示にあたって、特定の人をある範囲から除外する際には、「外す」ではなく「除く」が用いられる。
 1人を外して皆が賛成した。
 1人を除いて皆が賛成した。
 基本的にどなたでもご応募いただけます。ただし、経験者は外します
 基本的にどなたでもご応募いただけます。ただし、経験者は除きます
類義語・反義語
類義語除く
反義語入れる、加える、含める


7.制約の解除他動詞上級
表記外す
人や組織が、人・もの・物事に関するある制約を解除する。
文型
<人・組織>が<こと>を外す
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
兄の会社は昨年、社員への応募要件から年齢に関する条件を外した
救命救急センターは本来、家族といえどもお見舞いを許される時間帯やお見舞いの時間の長さが厳しく制限されていますが、お医者さんたちの理解があって、特例的にそれらの制限を外していただくことができました。
高度プロフェッショナル制度というのは、要は労働時間の規制を外す制度なのだと、知人から聞きました。
問題を解決するために、まず、スマートフォンの機能制限を一時的に外してください
「建築条件付土地の建築条件は、外せますか?」「はい、もちろんです」
どのような品目の輸入規制が外されたのか、教えてほしい。
コロケーション
<こと>を外す
条件、制限、規制
<様態>外す
ようやく、やっと、ついに、全て、今後
解説
語義7は語義6と、人や組織が対象をある領域から除外するという点で共通している。ただし、語義6ではその領域がリスト、メニューなどの<範囲>であるのに対し、語義7は対象に元々付されていた何らかの<制約>である。また、語義6では対象が元々ある領域に含まれるケースとそうでないケースがあるが、語義7では対象は必ず元々ある領域に含まれるものである。
誤用解説
元々存在していた制約を解除する際に「外す」を用いる。そのため、元々存在していない制約を、今後も存在させないようにする場合には、「外す」を用いることはできない。そのような場合には通常、「かけない」、「付けない」、「課さない」等が用いられる。
 これまでもこれからも、いかなる制限も外します
 これまでもこれからも、いかなる制限もかけません
 今後、新たな条件を外す
 今後、新たな条件を付けない
類義語・反義語
類義語なくす
反義語かける


外すの全体解説 各語義の解説をご覧ください。
























▶全例文を聞く
<もの>を外す
サラは、道順を書いたメモを留めたクリップを地図から外して顔をしかめた。
(アマンダ・ブラウン著;鹿田昌美訳 『キューティ・ブロンド』, 2002, 933)
でも、文句は言わず、黙って背広を脱ぎ,ネクタイを外す。
(週刊プレイボーイ, 2003, 娯楽/芸能)
<もの・身体の一部・場所>から外す
坂田はしかたなく携帯電話をから外した。
(大沢在昌著 『涙はふくな、凍るまで』, 2001, 913)
あの絵をからはずしたのは館長だ。
(ダン・ブラウン著;越前敏弥訳 『ダ・ヴィンチ・コード』, 2004, 933)
<様態>外す
そう言うと彼女は、かけていたサングラスをゆっくりとはずしました。
(関口誠人著 『青春ちゃん』, 1991, 913)
腕の上げられる位置で人に支えてもらい,一気に支えをはずして肩を脱力させる。
(阿部昇弘著 『速効!顔のツボ』, 2001, 492)
<もの>を外す
狙いを外された矢がドラム缶に当り、派手な音をたてて天井に舞い上った。
(安部公房著 『方舟さくら丸』, 1984, 913)
祖父の親友だった老医師に数回にわたって往診してもらっていたが、傷そのものは急所を外しているのでもう心配はないといわれていた。
(鳴海章著 『冬の狙撃手』, 2002, 913)
<こと>を外す
じっと森から視線をはずさず、身動きひとつしません。
(野田千世著 『黒猫のシムクロティー』, 2004, 913)
サッカーでは、フォワードがシュートを外すたびに、キーパーやディフェンダーは苦々しく感じていることでしょう。
(中元文徳著 『豆大福分析からはじまる損得勘定学入門』, 2005, 336)
<様態>外す
雪は,一瞬俺から視線を外したが、すぐに俺の目を真っ直ぐと見据えた。
(窪依凛著 『エスケープ!』, 2005, 913)
“わかるだろ、君しかいないんだ、ベイビイ…”エルは,思い切り音程を外しつつ、幸せそうに声を響かせた。
(アマンダ・ブラウン著;鹿田昌美訳 『キューティ・ブロンド』, 2002, 933)
<もの>から外す
ふたたび的の前に来たが、さらに頭に血を昇らせた甚左は第二矢をから外してしまった。
(岩崎正吾著 『遥かな武田騎馬隊』, 2001, 913)
<集団>から外す
全員が熱心だったが、そうでない者はさっさとメンバーから外された。
(ジェフリー・S.ヤング著;日暮雅通訳 『スティーブ・ジョブズ』, 1989, 548)
<身分>から外す
家に不名誉をもたらせば、政府の要職からはずし、退屈な事務作業をさせると釘を刺されているのだ。
(スー・スウィフト作;森山りつ子訳 『シークは気まぐれ』, 2005, 933)
<人・動物>を外す
だからぼくもいままでアダムを容疑者から外してしまってたんだ。
(ロビン・ハサウェイ著;坂口玲子訳 『フェニモア先生、人形を診る』, 2002, 933)
<こと>を外す
タイミングを外したら、二度とチャンスが巡ってこないのが、首相の椅子取りゲームの難しいところだ。
(六角弘著 『怪文書』, 2001, 361)
いくつのお子様なのか存じませんが、ママが居ないと寝れないのなら、お昼寝の時間をはずしてちょこっと外出してみるとか。
(Yahoo!知恵袋, 2005, 子育て、出産)
<こと>から外す
出汁の利いたみはしのおでんが食べたかったのですが,メニューから外されていました。
(Yahoo!ブログ, 2008, グルメ、ドリンク)
当然身内も捜査対象から外すべきではなかった。
(森村誠一著 『ガラスの恋人』, 1999, 913)
<様態>外す
トラヴィスを見た彼の目は、まだセレストを完全に容疑者リストからはずしたわけではないと言っていた。
(ドーン・スチュワードソン作;辻早苗訳 『ニューヨークの憂鬱』, 2002, 933)
<こと>を外す
この自己株式取得の厳しい規制を外すということは大事な意味が幾つもあります。
(国会会議録, 1994, 常任委員会)






























いっつも予想をはずされて……。
席を外す

意味
人が、しばらくその場を離れる。
用例
しばらくの間、席を外してもらえませんか。
コーパスからの用例
サラゼンが席をはずすと早速二人の間で交渉が始まった。(落合信彦著 『男たちの伝説』, 1989, 913)
羽目を外す

意味
人が、調子に乗って物事の限度を超えたり節度を失ったりする。
用例
いくら無礼講だからといっても、上司の前で羽目を外し過ぎてはいけません。
コーパスからの用例
この辺りでは年歯のいかない子供までが、祭りともなると羽目を外して、一緒に大騒ぎするのである。 (樋口一葉原著;井村小波著 『一葉の小説』, 2005, 913)
箍を外す

意味
人が、規律や束縛から解放される。
用例
今日一日くらい、箍を外してみんなで盛り上がろう。
コーパスからの用例
日常生活では、それを押し隠して生きている人、そういう人たちが心のタガを外す場所、同じようにズレている人たちが一堂に会する場所に行った時には、安心して本来のバランスをさらけ出す場所、そういうところに行って、どんなことになっているか見るという企画なんです。(ナンシー関著 『無差別級』, 2003, 770)
複合動詞 V1

外し始める、外し切る、外し続ける、外し終える、外し終わる、外しかける
複合動詞 V2

踏み外す、取り外す、切り外す、見外す、打ち外す
複合名詞

踏み外し、取り外し、切り外し、掛け外し、嵌め外し
外す(1グループ)の活用 ▶活用を聞く
アクセント型平板型
辞書形はずす
ない形はずさない
~なかったはずさかった
ます形はずし
~ませんはずしま
~ましたはずしした
~ませんでしたはずしまんでした
~ときはずすとき はずす
ば形はず
意向形はず
て形はずして
た形はずした
可能形はずせる
受身形はずされる
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