登る・昇る・上るのコアイメージ

1.地上での移動自動詞初級★★★
表記登る、上る
人・動物(の体全体)が、自分の意志で、高低差のある経路をより高い方に移動する。
文型
<人・動物>が<経路>をのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
アリがつるを登る
慎重にはしごを登った
初めての山なので、初心者用ルートを登ろう
この崖を登ると、素晴らしい景色を見ることができます。
お寺に行くには、ひたすら坂道を上らなければならない。
赤ちゃんに階段を登らせないように気を付けてください。
コロケーション
<経路>を
道、坂、斜面、山、峠、階段、塔、はしご、壁、ルート、崖、ロープ
<様態>
ジグザグに、まっすぐ、慎重に、ひたすら、一気に、どんどん、一歩一歩、ゆっくり(と)
<手段>で
① 乗り物:車、自転車、バス、リフト、ロープウェー、バイク、
② 道具:ロープ、階段、はしご
③ 身体部位:足、素手
<起点>から
登山口、麓
<方向>から
下、~側、~方面
非共起例
<動物>がのぼる
 鳥が山をのぼっていく
 鳥が山の上を飛んでいく
「のぼる」は経路に焦点が置かれるため、鳥が上方へ移動した場合であっても用いることができない。
<手段>でのぼる
 ヘリコプターで山を登った。
 ロープウェーで山を登った。
この意味での「のぼる」は、地上の経路を無視した移動に用いることはできない。したがって、乗り物で空中を移動する場合は、ロープウェーやリフトでの移動のように、地上に沿って空中に作られた経路を移動して高い場所に向かう場合であれば用いることができる。
解説
「のぼる」が表す上方への移動は、「階段を登る」のように斜めの移動だけでなく、「はしごを登る」のように垂直の移動も含む。
類義語・反義語
類義語あがる
反義語おりる、くだる


2.地上での到達自動詞初級★★★
表記登る、上る、昇る
人・動物(の体全体)が、自分の意志で、高低差のある経路を通って、より高いところに到達する。
文型
<人・動物>が<場所>にのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
猿が木に登る
猫が机に登って花瓶が倒れた。
来年の夏は富士山に登ろうと思います。
あの山にはすでに3回登っている
危ないから屋根に上るな
あの険しい山に、よく登られましたね。
コロケーション
<場所>に
山、木、山頂、屋根、頂上、台、塔、ステージ、マウンド
<様態>
なんとか、初めて、自力で、徒歩で
<手段>で
① 乗り物:車、自転車、バス、リフト、エレベーター、ロープウェー、バイク
② 道具:ロープ、階段、はしご
<経路>で
ルート、コース、経由
<速さ>で
ペース、~分、~時間、ハイスピード
<目的>で
遠足、趣味、ハイキング
<起点>から
尾根、登山口、麓
非共起例
<動物>がのぼる
 鷹が山頂に登った
 鷹が山頂に降り立った
鳥が低い位置から移動して、より高い位置に到達した場合であっても、到達の際には空中から地上に降りてくるかたちになるため、「のぼる」を用いることはできない。
<手段>でのぼる
 ヘリコプターで山に登る。
 ロープウェーで山に登る。
この意味での「のぼる」は、地上の経路を無視した移動に用いることはできない。乗り物で空中を移動する場合は、ロープウェーやリフトでの移動のように、地上に沿って空中に作られた経路を移動して高い場所に到達した場合であれば用いることができる。
<場所>にのぼる
 二階にのぼる
 二階にあがる
階段を使って移動して二階に到達した場合は「あがる」を用いる。ただし、手足を使って外から二階によじのぼって到達した場合など、到達までのプロセスにも注意が向けられる場合には「(壁づたいに)二階にのぼる」も可能である。
解説
高低差のある経路を通って移動した結果、高いところに到達するため、語義2は語義1からの拡張であると考えられる。
誤用解説
より高い位置に到達するための経路となる「坂・勾配」などと「はしご・階段」などの間には、以下のような違いがある。「坂」は一般的に、高低差のある経路そのものを表し、到達点とはなりにくいので、二格と共起しない。一方で「はしご」は、「はしごにのぼって壁を修理した」のように、二格と共起することがある。この場合、「はしご」は移動の到達点であり、そこで何らかの行為をする場所として捉えられる。
 にのぼる。
 はしごにのぼる。
類義語・反義語
類義語あがる
反義語おりる、くだる


3.乗り物の移動自動詞初級★★★
表記登る、上る
乗り物(の全体)が、高低差のある経路をより高い方に移動する。
文型
<乗り物>が<経路>をのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
列車は峠の急勾配をのろのろと上った
一台の車がひたすら山道を登っている。
雪山を、チェーンを巻いた車が力強く登っていく。
バスが坂道を登って、停留所に着いた。
バスが専用のスロープを登り、ターミナルビルに入った。
新しいラジコンの馬力を試すために、坂を作って登らせてみた。
コロケーション
<乗り物>が
車、バス、バイク、列車、電車
<経路>を
坂、坂道、山、山道、急勾配
<様態>
のろのろ(と)、ひたすら、力強く、一気に、ゆっくり
非共起例
<乗り物>がのぼる
 ヘリコプターが山を登る。
 ロープウェーが山を登る。
ヘリコプターの移動のように、より高いところに至るまでの地上の経路を無視した移動には使えない。空中を移動する乗り物の場合、ロープウェーやリフトのように、地上に沿って空中に作られた経路を移動するものには用いることができる。
解説
地上における上方への移動という点では語義1と同様だが、語義3における移動主体(<乗り物>)は意志を持たず、人によって直接的あるいは間接的に制御される。
バスが山を登る。(直接的制御)
ラジコンが坂を登る。(間接的制御)
類義語・反義語
類義語あがる
反義語くだる、おりる


4.空中での移動自動詞初級★★★
表記昇る
もの(の全体)が、空中の高いところを、さらに高い位置に移動する。
文型
<もの>がのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
書類が仕上がった時には、朝陽が昇っていた
日が昇るにつれ、気温が上がってきた。
太陽が、今ゆっくりと山頂に昇ろうとしている。
北東の空からカシオペア座が昇ったら、夏です。
山にかかっていた雲が徐々に昇り、晴れてきた。
条件が良いと、気球は1000メートルの高さまで昇ることもある。
stairs中には富士山に登って、雲の間から昇る初日の出(ご来光)を見る人もいます。
コロケーション
<もの>が
日、太陽、月、星、気球、雲、魂
<経路>を
空、空中
<場所>に
空、上、上空、天、天空、頭上
<様態>
ぐんぐん、ゆっくり、徐々に、高く、完全に
<起点>から
地面、東の空
非共起例
<もの>がのぼる
 風に吹かれて葉っぱが昇る
 風に吹かれて葉っぱが舞い上がる
「のぼる」が空中における上方への移動を表す場合、「月」や「気球」などのように、かなり高い位置へと移動することを表す。したがって、葉が空中を上方に移動するような場合には用いることができない。
解説
低いところから高いところへの移動という点では語義1と同様だが、語義1が地上(あるは地上の経路に沿って作られた空中の経路)での上方への移動を表すのに対して、ここでの意味は空中における上方への移動を表し、地上の経路を前提としない。
また、ものが上方に移動して高い位置に現れると、よく見えるようになる。これにより、太陽や月が空高くあがった状態を「太陽[月]が昇った」という場合、「太陽や月が現れた(よく見える状態になった)」という結果の意味まで表す場合もある。
誤用解説
「のぼる」の主体は、「ものの全体」でなければならないため、空中をより高いところに移動する場合であっても、「はしご車のはしご」(部分)などに用いることはできない。
 はしご車のはしごは、どのくらいの高さまでのぼりますか
 はしご車のはしごは、どのくらいの高さまであがりますか[伸びますか]
類義語・反義語
類義語あがる(気球があがる)、でる(月がでる)
反義語沈む(日が沈む)、おちる(日がおちる)、おりる(気球がおりる)


5.上流への移動自動詞中級★★
表記上る
人・動物・乗り物(の全体)が、水上・水中を、上流に向かって移動する。
文型
<人・動物・乗り物>が<水流>をのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
魚を追って、浅瀬を上流へ上った
昨日たくさん雨が降ったため、今日は川を上れない
連絡船で河川を上るには、40分ほどかかるだろう。
お腹を空かせた熊が、川を上ってくる鮭を待ち構えている。
産卵のために激流を上ろうとして息絶える鮭は少なくない。
何度もこの沢を上っているが、危ない目にあったことは一度もない。
stairs鯉には、滝を登って竜になったという伝説があり、……
コロケーション
<動物>が
鮭、鮎、鯉
<乗り物>が
船、連絡船、ボート
<水流>を
川、滝、沢、浅瀬
<水流の上方>に[へ]
上流、川上
非共起例
<水流>をのぼる
 海[流れるプール]を上る
 海[流れるプール]を進む
海や流れるプールのように、水流があってもそれが高低差によって生み出される水流ではない場合には、「川を上る」と同様に水の流れに逆らって移動する場合でも、「のぼる」を用いることはできない。
解説
低いところから高いところへの移動という点では語義1、語義3と同様だが、語義1が地上での移動、語義3が空中での移動を表すのに対して、語義5は水中・水上での移動を表す。なお、語義1、3と比較して移動経路の高低差が分かりにくい場合もあるが、水は高いところから低いところへ流れるので、流れてくる方を「上流」とし、流れに逆らって移動することを「のぼる」で表す。
類義語・反義語
類義語さかのぼる、泳ぐ、進む
反義語くだる


6.北への移動自動詞上級
表記上る
人・動物・ものが(ある地点より)北に向かって移動する。
文型
<人・動物・もの>が<北>にのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
梅雨前線が北にのぼる
この筋を北にのぼると小学校がある。
冷たい海流が太平洋沿岸を北にのぼる
車で九州から北に上り、二日後に北海道に着いた。
そのまま北海道まで上ろうと思ったけれど、盛岡で一泊することにした。
あと一週間もすれば、桜前線が仙台にものぼってくるだろう。
stairs今朝のニュースで、桜前線が関東の方までのぼってきたって言ってたよ。
コロケーション
<もの>が
① 気象の前線:梅雨前線、寒冷前線、桜前線、新緑前線
② 乗り物:電車、列車、車
解説
地図において、北は上、南は下に位置するため、上(北方向)への移動を「のぼる」で表し、下(南方向)への移動を「くだる」で表す。これは複合語で、北への移動を「北上する」、南への移動を「南下する」と表すのと同様である。ただし、起点からみて到達点が南(つまり、地図において到達点が下)に位置していても、到達点の方に主要機関などがあり都市として栄えている場合、「のぼる」を使用することがある。(以下の誤用解説及び語義13参照)
誤用解説
移動の起点となる「北国の小さな田舎町」から目的地の「東京」(南)への移動は、日本地図において下方への移動であるため、北への移動を表す「のぼる」とは反対に「くだる」を用いることができそうだが、上記の例のように、ある場所から経済的により活発な場所に到達する場合には、北から南への移動であっても「のぼる」を用いる。このような場合は、地図上の「上下」を前提とした物理的な移動を表しているのではなく、何らかの点でより重要な役割を果たす場所を上と捉え、そこに到達することを「のぼる」で表している。(語義13参照)
 出稼ぎのため、北国の小さな田舎町から東京に下って5年になる。
 出稼ぎのため、北国の小さな田舎町から東京に上って5年になる。
類義語・反義語
類義語行く、進む
反義語くだる(南に下る)


7.虚構移動自動詞上級
表記登る、上る
ものが上方に細長く続く。
文型
<細長いもの>がのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
ここから、尾根筋をしっかりとした道が登っている。
道路に面して鳥居があり、その先を石段が登っている。
彼の手の平には運命線がまっすぐ上っている。
平坦だった道が、緩く上り始めた。
建設中のダムは、迂回路が登って降りるように造られている。
雪渓を小さな足跡が登っており、生物の存在が確認できた。
コロケーション
<細長いもの>が
道、線、迂回路、散策路
<様態>
らせん状に、階段状に、まっすぐ、緩やかに
<方向>に[へ]
上、奥、~側
<方向>から
~側、~方向
<場所>を
山、丘、斜面、森の中
解説
道路、線、(線状に点々と続く)足跡などはそれ自体は動かないが、これらのものがある面に続いているのを見るとき、我々はそれに沿って視線を上下に移動させる。このことから、線状に長く続くものを特に下から上の方向に見る際に、「のぼる」を用いることができると考えられる。なお、この意味での「のぼる」は「~ている」の形で用いられることが多い。
誤用解説
この語義での主体は、上方に移動するものではなく、もともとそこに存在する線状に長く続くものであり、それを下から上の方向に見る際に「のぼる」を使うことができるが、上記の「ロープ」のように、明らかに上から下に向けて設置されているようなものの場合はやや不自然に感じられる。同じ理由で、足跡のつま先にあたる部分が下方に向いて点々と続いている場合には、「山を足跡が登っている」とは言えない。
 地面から二階の窓までロープがのぼっている。
 地面から二階の窓までつるがのぼっている。
類義語・反義語
類義語
反義語おりる、くだる


8.気体・光の移動自動詞中級★★
表記昇る、上る
気体・光が、上に向かって切れ目なく出現する。
文型
<気体・光>がのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
煙突から煙が上っている
無風の中、たき火の煙がまっすぐ空に昇っていく。
鍋から湯気が昇り、換気扇に吸い込まれていく。
ココアが湯気を昇らせている。
爆音とともに、東の空に一筋の光が昇った
職人が筒を抱えて構えると、筒先から太い火柱が上った
コロケーション
<気体>が
煙、湯気、水蒸気、噴煙、水煙
<光>が
光、火柱
<様態>
すーっと、まっすぐに、らせん状に、高く、もくもくと
非共起例
<気体>がのぼる
 霧がのぼる
 霧が立ちこめる
「霧」の場合、上方への移動とは捉えにくく、あたり一面を覆うように見えるので、「立ちこめる」を使う。
解説
ものが空中をより高い方に移動するという点では語義4と同様だが、ここでは語義4の<もの>が、<気体・光>に限定されている。また、一つのものが空中を移動することを表す語義4とは異なり、次々と出現する気体などが切れ目なく続いている状態を表しており、これは語義6のように、その連続体に対して下から上の方向に視線を移動させることも反映していると考えられる。ただし、語義6では、道路などの線状のものはもともとそこに存在し、そのもの自体は動かないが、ここでの気体や光は実際に下方から上方に伸びていくものであり、その移動に合わせて視線も動くため、語義6とは異なる。
類義語・反義語
類義語立ち昇る、あがる
反義語


9.水中での垂直移動自動詞上級
表記昇る、上る
動物・もの(の全体)が水中を水面に向かって移動する。
文型
<動物・もの>がのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
鍋底から大きな泡が昇った。
水槽に餌をまくと、魚が昇ってくる
シャンパングラスの中を、ゆらゆらと気泡が昇っている
小さい泡が次々に水面に上っては消えた。
ビールジョッキの底から細かい泡が昇るのが見える。
小魚が餌を求めて水面に上ろうとしたところを、別の魚が食らいつく。
コロケーション
<動物>が
魚、熱帯魚、小魚
<もの>が
泡、気泡
<様態>
ゆらゆらと、次々に、ぽこぽこと、ぼこぼこと
解説
この「のぼる」は、「上方への移動の結果、現れる(よく見える状態になる)」という点では語義4と同様であり、例えば、「泡[魚]がのぼってくる」という場合、「泡[魚]が水面に現れる」という意味まで表すことができる。これは、液体が入った容器や魚のいる水槽・池などを我々が見る時、泡や魚が、見えにくい(あるいは見ることができない)容器の底(下方)から上方に移動し、我々の目に見えるようになるということを反映している。
誤用解説
ここでの「のぼる」は、「動物やものの全体」が主体となるため、上記の例の「湯」のように、水中を下方から上方に移動する場合であっても、一つのものとして境界が明確でないものについて用いることはできない。
 お風呂を沸かすと、温まった湯が上にのぼってくる
 お風呂を沸かすと、温まった湯が上にあがってくる
類義語・反義語
類義語あがる、浮かぶ
反義語


10.大きい数値への到達自動詞上級
表記上る
数量がある大きな値に達する。
文型
<数量>が<大きな値>にのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
予算が数百億円に上る
連休の人出は五千万人に上った
進学率が9割近くにも上っている。
被害者が多数に上り、関係者は対応に追われている。
500ページにも上る長編小説を、二日で読み終えた。
今年度の産業廃棄物の不法投棄は30万トンに上るものとみられる。
コロケーション
<数量>が
① 人数:人出、被害者(数)、負傷者(数)、志願者(数)、参加者(数)
② 金銭:総額、予算、費用、損害額、負債
③ 時間:学習時間、残業、時間外労働
④ 比率:進学率、割合、回答、支持率、死亡率
解説
数量が増加することは、ものの上方への移動と相関している。例えば、積み上げたものの数が多くなると全体の位置が高くなったり、グラフ上の数値が増えるとその位置が上昇したりする。このような経験により、数量の増加を表すのに、上方への移動を表す「のぼる」を用いることができる。
誤用解説
単に数量が増えるという事態を表す場合は「あがる」を用いる。「のぼる」を用いる際には、「進学率が80%にのぼる」というように、到達点となる値を示す必要がある。
 進学率がのぼる
 進学率があがる
類義語・反義語
類義語達する
反義語さがる、おちる


11.注目される状態への到達自動詞上級
表記上る
人・もの・ことが、人(々)に取り上げられて注目される。
文型
<人・もの・こと>が<意識・話・リスト>にのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
現行制度の改革が討議の日程に上っている。
その瞬間、思い出したくない過去が人々の意識に上った
この政策については、最近何かと話題に上ることが多い。
増税問題は、何年も前から議論の俎上に上っている。
通常は意識に上らせることができない記憶をよみがえらせる。
このことが総会で議題に上れば、株主たちは黙っていないだろう。
コロケーション
<話>に
話、話題、議論、議題、噂、俎上
<リスト>に
リスト、日程、ヒットチャート
<様態>
頻繁に、何かと、最近、急に、よく、必ず
非共起例
<人>がのぼる
 田中君が意識に上った。
 田中君のことが意識に上った。
解説
語義4で述べたように、ものが上方に移動して高い位置に現れると、よく見えるようになり、多くの人の目につくようになる。例えば、優勝者が表彰台の最も高いところに登ったり、講演者がステージに登ったりすることで、優勝者や講演者は人々に注目される。ここでは、具体的な存在ではなく、抽象的存在が人(々)に取り上げられて注目されるようになることを「のぼる」で表している。
類義語・反義語
類義語なる(話題になる)、あがる(議題にあがる)
反義語


12.高い地位への到達自動詞中級★★
表記昇る、上る
人が高い地位につく。
文型
<人>が<高い地位>にのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
激しい権力争いの末、王位に上った
すでに彼は、社内でそれなりの地位に昇っている
その作品が、彼を一流作家の地位に昇らせた
国民を欺いて高位高官に昇ろうとする政治家には気をつけましょう。
さらなる高みに昇ろうとするなら、今以上の努力が必要だ。
社会的に高い地位に上れば、それだけ負うべき責任も増えてくる。
コロケーション
<高い地位>に
社長の地位、大統領の地位、高み、高位、頂点、トップ
<様態>
着実に、確実に、あっという間に、ようやく、順調に
非共起例
<高い地位>にのぼる
 部長に昇る。
 部長の地位に昇る。
特定の役職に就任する場合には、「地位(人やものの占めている位置)」を伴って、それが到達点であることを示すのが一般的である。ただし、「社長」や「役員」のように共同体のトップ(山の頂上にあたる)の場合には、「役員に昇る」のようにいう事もできる。なお、その場合でも、複合語の「のぼりつめる」を用いて、「彼は役員にまでのぼりつめた」のようにいうのがより自然である。
解説
ステータスの高さと上方への移動には相関関係がある。例えば、オリンピックなどの競技において、優勝者は表彰台の最も高い位置にのぼり、観衆からよく見える位置に立つ。また、一般に組織の重役は建物の上階にオフィスを持ち、高所得者はマンションの高層階に住む傾向にあり、高級な住宅は高台に造られることが多い。このような経験から、社会的地位の高さは「上」と結びつき、社会的に高い地位につくことを、「のぼる」を用いて表している。
誤用解説
到達する地位を「<地位>に」で表す場合には、「のぼる」を類義語の「就く」に置き換えることができるが、「<地位>まで」で表す場合には置き換えることができない。これは、「に」は到達点のみに焦点が当たる一方で、「まで」は経路も意識されるためであると考えられる。つまり、単に「ある地位に身を置く」ことを表す「就く」には経路が関わらないため、「に」としか共起できないが、「(それなりのプロセスを経て)ある地位に到達する」ことを表す「のぼる」は、どちらとも共起できるのである。
 社長の地位まで就く
 社長の地位まで昇る
 社長の地位に就く
 社長の地位に昇る
類義語・反義語
類義語就く
反義語おりる、おちる、さがる、くだる(臣下にくだる)


13.都市への移動自動詞上級
表記上る
人・乗り物が、地方から都市に向かって移動する。
文型
<人・乗り物>が<都市>にのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
都に上る
イエスはエルサレムに上られた
法律を勉強するため、田舎の小さな町を出てパリに上った
信長はその頃、天下統一を目指して京に上っていた
農民達は覚悟を決め、水戸藩から江戸に上って直訴した。
学生として初めて東京に上ってから、もう二十年になる。
コロケーション
<都市>に
都、東京、京都、都心
解説
語義12では、社会的な高位が上と捉えられると述べたが、機能的により重要なものも「上」と結びつく。例えば、語義12で述べたような建物の上層階にオフィスを持つ組織の重役は、その組織において重要な役割を担っている。司法において、他の裁判所よりも決定に重みがある「最高裁判所」にも、「高」という表記があてられており、より重要な機能を果たすものを「上」とする見方が反映されている。このように、我々の経験上、社会的により重要な機能を果たすものは上、そうでないものは下と結びつく。この意味での「のぼる」の対象となる東京は、前述の最高裁判所があり、国会議事堂があり、経済を支える多くの企業があり、国家の機能においてより中心的な役割を担っており、同様に、京都は過去にその役割を担っていた。従って、東京や京都などはそれ以外の都市に対して「上」と捉えられ、そこに移動することを「のぼる」を用いて表すことができる。
誤用解説
地方から、国家においてより中心的な役割を担う都心への移動を表す場合には、「のぼる」が用いられるが、上記の例のように、南北(地図上の上下)を意識した移動について述べる際には、都心への移動であっても「くだる」を用いる。(語義6参照)
 青森から東京まで、国道4号線を一気に上った
 青森から東京まで、国道4号線を一気に下った
類義語・反義語
類義語行く、向かう
反義語くだる


14.高貴な建物への到達自動詞上級
表記昇る、上る
人が、高貴な建物・敷地の外部から、内部に入る。
文型
<人>が<高貴な建物・敷地>にのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
この時期、一般の観光客は神殿には昇れない
拝殿に昇って参拝する。
一商人が宮中に上ることはめずらしい。
若いころ、商家に奉公に上り、その後独立して問屋を営む。
コロケーション
<高貴な建物・敷地>に
神殿、拝殿、宮中
非共起例
<高貴な建物・敷地>にのぼる
 隣の家にのぼる
 隣の家にあがる
「のぼる」で建物・敷地の内部に入ることを表す場合、その建物・敷地は、皇居や神社の社殿など、主体とは身分や立場が大きく異なる人物の住居や活動場所となっている、「高貴な建物・敷地」に限られる。
解説
神社の社殿などは実際に地面から高い位置に造られるため、語義2と同様に物理的な高所への到達を表す場合もあるが、高低差がない高貴な敷地内に入る場合も「のぼる」が用いられる。これは、語義12、13で述べたように、社会的に高位の人物が住む場所あるいは重要な機能を果たしている場所は「上」と捉えられ、さらにそれらの場所に入る際には、一般的な家に入る(この場合には「あがる」を用いる)場合と比べて、何らかの心的負担をともない、そのプロセスに意識がいくため、「のぼる」が用いられると考えられる。
なお、「宮中にのぼる」という場合、「宮中で仕える」という意味まで表すことがある。
類義語・反義語
類義語はいる
反義語でる


15.旅の移動自動詞上級
表記上る
人が旅に出かける。
文型
<人>が<旅>にのぼる
文法
受身尊敬使役意思継続結果・完了
例文
南国探検の壮途に上る
豪華客船が、大阪港から世界漫遊の途に上る
彼は故郷を離れ、ふたたび放浪の旅に上った
あの方はすでに、壮途に上られています。
コロケーション
<旅>に
壮途、征途、海外留学の途、視察の途、征伐の途、遊学の途
非共起例
<旅>にのぼる
 その年、彼は海外留学に上った。
 その年、彼は海外留学の途に上った。
解説
「のぼる」はプロセスに焦点が置かれる表現であるため、ここでは、目的地への到達自体にではなく、道中に行うことや、それに伴う苦労などのプロセスに焦点が当てられる旅を表す。
誤用解説
「~の旅にのぼる」は言えるが、「~旅行にのぼる」は言えない。「旅行」は、観光や慰安を目的として遠隔地に行くことを表し、距離・期間・出発地・目的地等の行程が決まっているのが一般的である。一方で「旅」は、必ずしも行程が決まっている必要はなく、また「旅行」に対する観光や慰安のような娯楽的要素も必須ではない。「のぼる」は、語義解説でも述べたように、目的地への到達ではなく、道中に行うことやそれに伴う苦労などのプロセスに焦点が置かれる。それゆえ、娯楽的要素が強く、行程が決められている「旅行」とともに用いることはできない。
 新婚旅行にのぼる。
 放浪の旅にのぼる。
類義語・反義語
類義語でる(旅に出る)
反義語もどる


登る・昇る・上るの全体解説 各語義の解説を参照。
























▶全例文を聞く
<経路>をのぼる
聖林寺前バス停から寺川にかかる橋を渡り、坂を上るとすぐ門に着く。
(旅の手帖, 2004, レジャー/趣味)
二階に続く階段を上った。
(白川道著 『海は涸いていた』, 1996, 913)
<様態>のぼる
ゆっくりと階段を上る音がして、加奈の母親が戻ってきた。
(干刈あがた著 『ウォークinチャコールグレイ』, 1993, 913)
<手段>でのぼる
自転車で帰り道の上り坂を登っているのも、このためと言えます。
(Yahoo!ブログ, 2008, スポーツ)
<起点>からのぼる
そして友人の用意してくれた車に乗って、午後の五時ころ焼津口から坂道を登って行った。
(井上靖ほか編 『昭和文学全集』, 1989, 918)
<方向>からのぼる
なお便利になったのは岡山県側だけで、鳥取県側から登る人は少ない。
(日本山岳会編著 『新日本山岳誌』, 2005, 291)
<場所>にのぼる
山に登れば本来の自分の姿になれる。
(室田とをり著 『ヤマネコ山にのぼる』, 2005, 291)
富士山の五合目まで二人でよく走ったし、頂上にも登ったよな。
(浅井えり子著 『もういちど二人で走りたい』, 1995, 782)
「天井のハッチから屋根に登るんだ!」
(平井和正著 『ウルフガイ魔界天使』, 1986, 913)
そう考えてマウンドに上っていれば、一回〜三回までの間でたとえ一点取られても、気持ちに余裕を持たせられます。
(高畑好秀著 『日本人大リーガーに学ぶメンタル強化術』, 2003, 159)
<様態>のぼる
境内まで山道を車で行けるが、この日はあえて古参道を徒歩で登る。
(Yahoo!ブログ, 2008, 日本)
<手段>でのぼる
年中、一日中、暗くした屋根裏部屋に梯子で昇る。
(佐藤紘彰著 『訳せないもの』, 1996, 837)
<経路>でのぼる
来馬岳(1,040メートル)に、鉱山町ルートでゆっくり登ります。
(広報のぼりべつ, 2008, 北海道)
<目的>でのぼる
女子登攀クラブの初めての海外遠征でネパールのアンナプルナⅢ峰に登ったあと、長女の出産を機に仕事を辞め、娘が三歳のときにエベレストへ行きました。
(月刊『望星』編集部編 『いらない日本、いる日本』, 2003, 302)
<起点>からのぼる
ここでは、土樽から蓬峠、七ツ小屋山に登って、いったん七ツ小屋沢を湯檜曽川本谷まで滑り、清水峠に登りかえして1泊。
(菊池哲男編 『スキーツアー』, 2001, 784)
<乗り物>がのぼる
碓氷峠をゆっくりアプト式列車が上ってゆくと、急に空気が冷たく澄んできて、窓の外をゆっくり過ぎてゆく山峡の森の中から、郭公の鳴くのが聞えた。
(辻邦生著 『椎の木のほとり』, 1993, 913)
<経路>をのぼる
電車は勾配を上りながら谷戸を遡っていく。
(今尾恵介著 『地図で歩く路面電車の街』, 1998, 686)
<もの>がのぼる
真っ赤に燃える太陽が、木々の間から昇ってくる。
(リンダ・マイルズ作;高杉啓子訳 『間に合わせの花婿』, 2001, 933)
<場所>にのぼる
西の空はまだ暗いが、東の空には日が昇り、夜の闇を徐々に消し去っている。
(水野良著 『湖岸の国の魔法戦士』, 1997, 913)
<様態>のぼる
そして、古タイヤに乗り、太陽が完全に昇りきる前にストーツヘッド・ヒルに戻ることができた。
(J.K.ローリング作;松岡佑子訳 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』, 2002, 933)
<起点>からのぼる
それぞれの熱気気球が、嘉瀬川の河川敷から大空に昇っていく。
(もえぎゆう著 『パーソナルニーズ』, 2002, 913)
<動物>がのぼる
川底の色だと思ったのは、産卵のために川を上るサケの大群だったのです。
(国語 六上 創造, 2006, 小)
<乗り物>がのぼる
山方面に出来る農産物を運ぶために、発動機船が一日に二、三回川を上ったり、下ったりした。
(布野栄一著 『小林多喜二の人と文学』, 2002, 910)
<水流>をのぼる
春先になると川を上りはじめ、夏ごろには体長も二十センチほどに達し、「若鮎」と名づけられます。
(野瀬四郎著 『話し方歳時記』, 1993, 809)
<水流の上方>に[へ]のぼる
和尚はこの岩魚に「汝これより上流に上るべからず」と言い川へ放すと、この滝より上には魚がすまなくなったという
(広報遠野, 2008, 岩手県)
<細長いもの>がのぼる
道が上り、下って曲がった。
(ジェイムズ・カルロス・ブレイク著;加賀山卓朗訳 『無頼の掟』, 2005, 933)
<場所>をのぼる
ホームと向かい合うこの崖腹をななめに急な坂道が上っている。
(茜嶺治著 『『歴史紀行』海の見えるプラットホームから』, 2004, 915)
<気体>がのぼる
しかし昨日は山から煙が上っているのが見えたのに、きょうは煙が見えない。
(ワシリー・ゴロウニン著;徳力真太郎訳 『南千島探検始末記』, 1994, 292)
川のようなところからも湯気が上っていた。
(石堂清倫著 『わが異端の昭和史』, 2001, 289)
<様態>のぼる
煙突もついていて、そこからはもくもくと黒煙が上っている。
(井上ひさし著 『吉里吉里人』, 1981, 913)
<もの>がのぼる
漬け汁が少なくなってきたら、その分だけ水を足して、いつも、肉の全体に漬け汁がかぶっているようにしたい。 まもなく、アクや泡が昇ってくるだろう。
(檀一雄著 『檀流クッキング』, 2002, 914)
<数量>がのぼる
なかでも,島根県地方は,死者・行方不明者が107人に上るなど,大きな被害に見舞われた。
(警察白書, 1984, )
日本では二〇〇三年に、個人の自己破産件数が実に約二四万件にも上った。
(イラクから帰国された5人をサポートする会編 『いま問いなおす「自己責任論」』, 2005, 319)
俗に、いろいろな報告書によれば、既に公団が行った損失の処置額が三千七百十九億円程度に上っているということ、これは現在までの数字として事実でありますか。
(国会会議録, 1998, 常任委員会)
96年、フォードの持ち株比率が33・4%に上り、フォードからの出向者が上司になった。
(AERA(アエラ), 2001, 一般)
<話>にのぼる
何かにつけて君のことが話題に上った
(キャサリン・ジョージ作;大澤晶訳 『誤解の代償』, 2001, 933)
同時期にワシントンでも野村大使説が噂に上り始めた。
(尾塩尚著 『駐米大使野村吉三郎の無念』, 1994, 319)
<高い地位>にのぼる
だが、藤原一門でない以上、高官の地位に昇ったところで属僚にすぎない。
(武田専著 『精神分析と仏教』, 1990, 146)
役格も年寄という最高位に昇り、同心の中では栄達を極めたと言っていい。
(中津文彦著 『塙保己一推理帖』, 2002, 913)
<都市>にのぼる
嘉永六(一八五三)年三月、龍馬は満十七歳で初めて江戸に上る。
(山川暁著 『ニッポン靴物語』, 1986, 584)
<高貴な建物・敷地>にのぼる
将軍は中門下の参道中央に設けられた廟所のための拝殿に上り、そこで焼香、礼拝するのである。
(台東区史編纂専門委員会編 『台東区史』, 2002, 213)






























中には富士山に登って、雲の間から昇る初日の出(ご来光)を見る人もいます。
鯉には、滝を登って竜になったという伝説があり、……
今朝のニュースで、桜前線が関東の方までのぼってきたって言ってたよ。
頭に血がのぼる

意味
興奮する、逆上する
用例
頭に血がのぼった状態で冷静な判断はできない。
コーパスからの用例
幻弥は奇妙な胸の高鳴りを覚えた。 自他共に認める冷血漢であり、滅多なことでは頭に血が上ったりしないタイプの男である。自分の中で何が起きているのか理解しないまま来たが、ここで引き返すという選択はあり得なかった。(雑賀礼史著 『リアルバウトハイスクール』, 2001, 913)
口の端にのぼる

意味
話題になる、噂になる
用例
彼のことなど口の端にものぼらなかった
コーパスからの用例
「されど、もったいない。なにか人の口の端にのぼるような出来事があれば…、そうだ」塚田は、うむ、と一人うなずいた。(日本文藝家協会編纂 『代表作時代小説』, 2003, 913)
食卓に上る

意味
料理が食卓に出される
用例
正月には、おせち料理が食卓に上る
コーパスからの用例
見ると、ソバだけでなく、種々の野菜が目にとまった。この町では、一年を通して「旬」の食材が食卓にのぼるのだろうと思った。季節は巡り、年が改まった。(石川文康著 『そば往生』, 2002, 596)
天にも昇る気持ち[思い、心地]

意味
非常にうれしい気持ち
用例
彼にプロポーズされて、天にも昇る思いでした。
コーパスからの用例
アレンは、自らの少年時代を描いた『ラジオ・デイズ』の中でも、叔母(ダイアン・ウィースト)に連れられて、初めてラジオ・シティ・ミュージックホールへ行ったときの感動を、「天にも昇る気持ちだった」 と表現している。(井上一馬著 『ウディ・アレンのすべて』, 1997, 778)
船頭多くして船山に上る

意味
指図する人が多すぎるとまとまりがつかず、かえってうまくいかない
用例
このチームでは、船頭多くして船山にのぼるという事態になりかねない。
コーパスからの用例
大状況は政治変革の時代、その流れに棹さして生まれた過渡期の政権、しかも船頭の多い連立政権。 船頭多くして船山に上り瓦解するか、よく時流に棹さして本格政権たりうるか。(内田健三著 『戦後宰相論』, 1994, 312)
複合動詞 V1

のぼりつめる、のぼりきる
複合動詞 V2

立ちのぼる、よじのぼる、かけのぼる
複合名詞

のぼり降り、のぼりくだり、おのぼり(さん)、上り列車、上り車線、昇り龍、上り調子、のぼり口、上り勾配、上り坂、登り棒、うなぎ上り、こいのぼり、木登り、沢登り、山登り
登る・昇る・上る(1グループ)の活用 ▶活用を聞く
アクセント型平板型
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~なかったのぼらかった
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~ませんのぼりま
~ましたのぼりした
~ませんでしたのぼりまんでした
~ときのぼるとき のぼる
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意向形のぼ
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